脱こじらせへの道 第34回 AVはあくまでエンターテイメント。教科書ではありません。

2016.11.11 10:47 Vol.678

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脱こじらせへの道 第34回 AVはあくまでエンターテイメント。教科書ではありません。

知人のセックスを見たことはありますか?
知人のセックスを見たことはありますか?
今回はちょっと変わったアンケート結果から。
皆さんは、知人のセックスを見たことはありますか?
知人どころか、他人のセックスを目の前で見る機会もほとんどないのではないでしょうか。
複数プレイの性癖があったり、ハプニングバーなど複数の人がセックスを目的に訪れる場所以外、日常で他人のセックスを見る機会はありませんよね。

いつもなら、「知人のセックスも知るべき」という結論になりがちなこのコラムですが、今回ばっかりは、そうあるべきとは落ち着かないのがこのテーマです。
セックスの目的を生殖とするのであれば男女一組だけで行えばいいですし、それ以外の人が介入してくるのは、人類にとっては不都合がおきてしまうと思います。
たとえば、「誰の子かわからない子供を育てる」「自分の産んだ子供は愛する人の子供ではないかもしれない」という状況になった場合、疑心暗鬼になり安定した家庭生活を営めませんよね。
そういう観点からも、知人のセックスを「見る」あるいは「参加する」ということの利点を見出すことはできません。
(性癖としてはあるかと思いますが)


さて、この連載では何度も、「女性は同性同士でエロの話がしにくい」という話をしてきました。

そんな状況ですから、今回のアンケートをとるまでもなく、知人、つまりは一般人のセックスを見たことがないという人がほとんどだと思います。
それに対して、男性向けのアダルトビデオでは、現実離れしたプレイが繰り広げられています。

こういった現状から、男女ともに、「実際のセックス」に関する知識って実はほとんど持っていないんですよね。
そもそも、これを教科書とすればいい!というものもない。

 もっと言うと、日本では性教育というものがきちんとされていないというのが問題ですよね。
 民間伝承といいますか、もっともらしいことを言う人がいたとしても、それが果たして正しいのか? だいたい何をもって正しいというのか…。ものさしは時代とともに変わるということもあります。

 中学校の性教育って、保健体育の時間に男子を締めだして、女子に生理の話をする、というイメージが強いですよね。私のときは、避妊と性感染症の話も一応聞いたのですが、なにせ当時はそういう経験がないから、そもそも何の話をしているかがわからない。具体的に全くイメージができない。性行為ってなに?どんなことをするの?避妊って何?というような状態です。
だからこそ、中途半端な知識だけをもった中高生(だけではなく大人もですが)は、自然とエロ本やAVを参考にしてしまいますよね。
好きな人の行為を目撃してしまったら…!? (GIRL'S CH配信中「禁じられたPassion」より http://girls-ch.com/original/passion.php )
好きな人の行為を目撃してしまったら…!? (GIRL'S CH配信中「禁じられたPassion」より http://girls-ch.com/original/passion.php )
よく女性向けのAVは、「ドラマが自然で、自然体のセックスを描いている」と表されることが多いのですが、それも男性向けのAVと比較してプレイ内容がソフトだったり、女性が理想とするドラマが描かれているというだけで、まだまだ「作られたもの」と言わざるをえません。

AVはあくまでエンターテイメントであり、教科書にはなりえないというのが、私の意見です。

映画と比較すれば明らかだと思います。
映画はドキュメンタリーを除き、そこに架空のドラマが作られます。
この俳優みたいな生き方に憧れる、とか、この女優さんみたいにかわいくなりたい、という思いを抱けども、実際にそうなれないことを私たちは理解しています。
あくまで「理想」や「憧れ」なのです。
それは、私たちは他人の人生を「見て」「知って」いるから、現実と映画は違うということを理解できているのだと思います。

それがAVの場合、他人のセックスを見る機会はほとんどないから、AVと実際のセックスが違うということを理解しにくかったり、AVでやっていることをそのまま真似することが良いと勘違いしてしまったりするのでしょうね。

そう思うと、リアリティにこだわってAVを作ってきた業界の人間のひとりとしても、申し訳ないなという気持ちにもなります。

残念ながら、AVはエンターテイメントであるということを、もっと知っていただく必要があるかもしれません。
もちろん、エンターテイメントであると知った上で、それに憧れ、目指してみることもいいとは思いますが。
あくまで相手の気持ちを確かめてからにしてくださいね。
田口桃子(たぐち・ももこ)
GIRL'S CHプロデューサー。2007年、新卒でソフト・オン・デマンド(株)に入社。
営業、マーケティング等の部署を経て、2012年よりGIRL'S CHの立ち上げに携わる。
以来現在まで、GIRL'S CHの現場リーダーとしてサイト運営をしつつ、オリジナル動画ではレポーター出演等をすることも。

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<脱こじらせへの道 アーカイブ  http://www.tokyoheadline.com/?p=165709

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