脱こじらせへの道 第35回 舐めるのはもちろん、見せるだけでも痴漢です

2016.11.25 10:17 Vol.679

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脱こじらせへの道 第35回 舐めるのはもちろん、見せるだけでも痴漢です

7割以上が恐ろしい経験アリ……痴漢にあったことはありますか?
7割以上が恐ろしい経験アリ……痴漢にあったことはありますか?
 つい先日、「女性を車に乗せて35分間足を舐め続けた」という事件がありましたよね。
 なぜそんな異様な行為を……と人々の記憶に強烈に残ったことでしょう。
 ネットなどで変な盛り上がりを見せているこの事件ですが、これも立派な痴漢行為です。

 というわけで今回は、「痴漢にあったことはありますか?」というテーマでアンケートをとってみました。
 驚いたことに、75%もの方が痴漢にあったことがあるとのこと。
 そしてどの方も、克明にそのときの被害状況を書いてくださっています。
 それほど女性にとって痴漢とは、つらい、不快な体験だったのでしょう。


 私は今まで痴漢にあったことがないと思っていたのですが、皆さんの回答を読んでいて、ひとつ思い出したことがありました。

 それは大学生の頃、バイトを終えて帰宅しているときのことでした。
 その頃は遅い時間まで営業をしている飲食店で働いていたので、帰宅時間は終電になることがほとんど。
 駅から徒歩十分の暗い道を歩いて帰る途中、後ろから男性が乗った自転車が、私を追い越していきました。
 かと思うと、自転車はくるっとまわって私のほうへ向くのです。
 見ると、乗っていた男性が下半身を露出して、自慰行為をしているではありませんか。

 私は驚いたのと同時に恐怖を感じ、一瞬動けなくなりました。その後、なんとか相手の隙をついてその場から猛ダッシュで逃げました。
 
 その出来事は一度だけだったのですが、その体験をしてからというものその道が怖くなり、遠回りをしたりするようになりました。
 もっと早い時間に働けるバイトを探そうとも考えましたが、金銭面や勤務時間などから諦め、それ以降同じ体験をすることもなかったので、その体験自体が記憶から薄れていったようです。

 私の場合はもう大人だったので、そういう風に忘れていってしまいましたが、小学生くらいの小さい子にとっては大きなトラウマになってしまう出来事なのではないでしょうか。
 実際にアンケートでも、「子供の頃にこういう体験をした」という内容のものがありましたよね。本人にとって、強く記憶に残っているに違いありません。

 それにしても、アンケートの回答でも「見ているだけでいいから」と言われて自慰行為を見せつけられたというようなものがありましたが、改めて、いわゆる見せつけ系の痴漢というものの存在を思い出しました。
(子供の頃はあんなに学校から注意喚起されたのに……)

 捕まった男性の中には「見せているだけなのになぜ犯罪になるのか」としらを切る人もいるかもしれません。
 あるいは実際にそういう行為をしない男性にとっても、「見せているだけだからすぐ逃げればいいのに」という考えの方もいるかもしれませんね。
 でも女性からしたら、「本当に見るだけで終わるのだろうか」「見たら同意したと思われてこれ以上のことを求められるのではないか」
 と、恐怖でたまらないのです。

「触る痴漢」は犯罪行為として広く認識されていますし、知らない人に触られる不快感や恐怖は想像ができるかと思いますが、
「見せる痴漢」も女性にとっては同じく怖いのです。
 女性は腕力では男性には勝てません。
 だから女性にとって、力づくが怖いのはもちろんのこと、力づくを連想させることに恐怖心を抱くのは当たり前のことではないかと思います。
 それだけでなく、声をあげることで別の痴漢にも目をつけられるのではという恐怖感もあるのかもしれません。


 それは冒頭に書いた「足舐め男」のケースでも分かっていただけるかと思います。
 男性の中には「なんで35分も声を出せなかったのか?」と思われる方もいるかもしれません。「逃げれば良かったじゃないか」とか。
 でも被害にあった女性は、恐怖心から声を出すことができなかったのだと思います。思考停止してしまうんです。
 ましてや足を舐められるという、ある種の異常的な行為ですから、余計に。



 もしかしたら私のように「痴漢と気づいていない」という方もまだまだいるかもしれません。
 それを含めれば、「痴漢にあったことがある」という回答はもっと多くなるかもしれませんね。

 もちろんすべての男性が痴漢やそれに類似するような行為をするわけではありません。
 でも、男性には誰しも「ふと性欲を抑えられなくなるとき」がありませんか?
 そんなときは一度、「痴漢=犯罪」ということを思い出して、自分の将来を考えてみてください。
田口桃子(たぐち・ももこ)
GIRL'S CHプロデューサー。2007年、新卒でソフト・オン・デマンド(株)に入社。
営業、マーケティング等の部署を経て、2012年よりGIRL'S CHの立ち上げに携わる。
以来現在まで、GIRL'S CHの現場リーダーとしてサイト運営をしつつ、オリジナル動画ではレポーター出演等をすることも。

過去のコラムはこちらでチェック!
<脱こじらせへの道 アーカイブ  http://www.tokyoheadline.com/?p=165709

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