松尾スズキが「悲劇」をテーマにプロデュース、『業音』

日本総合悲劇協会vol.6『業音』

15年の時を経て待望の再演
 日本総合悲劇協会というのは大人計画の松尾スズキが“悲劇”をテーマとした作品を書くためにできたプロデュース公演。1996年の『ドライブイン カリフォルニア』、1998年の『ふくすけ』と続き、この『業音』はその第3回公演として2002年に初演された。このたび15年の時を経て待望の再演となる。

 主人公は演歌歌手として再起を目指す元アイドルの女。女は自分が運転する車で、ある夫婦の妻のほうをひいてしまう。植物人間になってしまった妻に代わり、その夫と結婚させられる女。奇妙な共同生活が始まるのだが、やがて女は周囲の人間たちを不幸のループに巻き込み、負の連鎖はさらに奇怪にうねっていくことになる。

 人間の“業”とか“執念”といった生々しい感情がうごめく舞台は、普段の大人計画の舞台のつもりで見にいくと痛い目に遭うかも?

 初演で主人公の女を演じたのは荻野目慶子。その体当たりの演技で大きな話題を呼んだ。その大役に今度は大人計画の平岩紙が挑む。

日本総合悲劇協会vol.6『業音』

【日時】8月10日(木) 〜9月3日(日)(開演は火木金19時、水土14時/19時、日14時。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】東京芸術劇場 シアターイースト(池袋)【料金】全席指定 前売・当日共7200円、ヤング券3800円(22歳以下、チケットぴあ前売りのみの取り扱い)、高校生チケット1000円(高校生のみ。東京芸術劇場ボックスオフィス前売りのみでの取り扱い)※高校生割引対象公演は10・11・16・17・18日の19時公演【問い合わせ】大人計画(TEL:03-3327-4312=平日11〜19時 [HP] http://otonakeikaku.jp/ )【作・演出】松尾スズキ【出演】松尾スズキ、平岩紙、池津祥子、伊勢志摩、宍戸美和公、宮崎吐夢、皆川猿時、村杉蝉之介、康本雅子+エリザベス・マリー(ダブルキャスト)