積み重ねのすご味。【オススメMUSIC 4選】

 今勢いのあるアーティストのCDを一挙紹介!

Concrete And Gold
FOO FIGHTERS

 米ロックバンド、フーファイターズの最新作。バンド史上最も「スケール感のあるサウンドにしたかった」(デイヴ・グロール)という本作は、ラウドで美しい作品。サマソニ来日時に初披露した新曲『Run』、リリースに先立って公開した新曲の『The Sky Is A Neighborhood』しかり、サウンドやメロディーが作り出すスケールは際限なく広がっていく。ただそれが大きくて美しい方向ではなく、ラウドで美しい方向なのはフーファイターズだから。シーアやアデルのヒット曲を手掛けたグレッグ・カースティンとのタッグもこの成果に寄与するところが大きそう。ロックの重鎮となりつつある彼らではあるが、フーファイターズというバンドの新しい型を作り続けている。

[ROCK ALBUM]ソニーミュージックジャパンインターナショナル 9月15日(金)発売 2200円(税別)

ALL THE LIGHT ABOVE IT TOO
Jack Johnson

 米シンガーソングライターで、ジャック的ともいえるマイペースなライフスタイルもあって、世代のアイコンとしてリスペクトを集めているジャック・ジョンソンの最新作。待望のという形容詞が付きまとうインターバルを経てリリースされる本作は、いい意味で、これまで通りのジャックが聴ける作品。先行シングル『My Mind Is For Sale』は本作が心地よいサウンドと言葉と歌声であふれていることを教えてくれる。ボーナストラックを含めて全11曲を収録。ドキュメンタリー映画『The Smog of the Sea』のエンディング曲『Fragments』も収録している。昨年デビュー15周年を迎えたジャック。彼のスタイルは広まっていく。

[ROCK ALBUM]ユニバーサル 発売中 2700円(税込)

ダンサブル
RHYMESTER

 日本のヒップホップを黎明期から支えてきたライムスターが放つ最新作。コンセプチュアルでヘビーだった前作とは違い、ハッピーでアッパーで楽しい印象を受ける。タイトルが示すようにダンサブルな作品(メンバーもミュージックビデオでちょっと踊っている)。フィジカルなムードで自然と体が動く。固いメッセージや理屈は、よいあんばいで、抑えられている。サウンドはもちろん、公式サイトの解説テキストからも聞きたい気持ちはムクムクと膨らんでくる。初回盤の映像ディスクではキングオブステージの一面も見られる。

[J-POP ALBUM]Connectone 発売中 初回限定盤A(CD+BD)3800円、初回限定盤B(CD
+DVD)3500円、3000円(すべて税別)

LIVE IN MONTREAL
上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ

 ジャズピアノの上原ひろみが、ニューヨークを拠点に活躍するジャズハープ奏者エドマール・カスタネーダと新プロジェクトをスタート。本作は両名名義のデュオ作品。2016年に出演したカナダのモントリオールジャズフェスティバルがきっかけで交流が始まり、今年の同じフェスにデュオで出演。本作はその時の模様を収録している。上原もカスタネーダも超絶テクニックと情熱的プレイで圧倒する演奏者。音源はその熱気が立ち上がる。

[JAZZ ALBUM]TELARC 9月20日(水)発売 初回限定盤(CD+DVD)3564円 通常盤2808円(税込)