鈴木寛の政策のツボ 第五回

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日本のスポーツ発展の追い風となる「スポーツ基本法」

 想像してみてください。

 例えば、あなたが住んでいる街に、皆から愛されているプロのサッカーチームがあるとします。そのチームの中心選手は、あなたの街に住んでいます。彼は小学校時代からあなたの街でサッカーの鍛錬に励み、常にあなたの街に見守られてきました。ベンチを見渡してみると、コーチがいます。このコーチも同じように地域で育ち、地域で活躍してきた選手でした。観客席を見回してみると、お揃いのユニフォームに身を包んだ子どもたちが、目を輝かせながらピッチを見つめています。

 スポーツ選手が地域で育ち、地域において活躍し、やがて、地域においてスポーツ選手を育成すとるいった「好循環」、素敵だと思いませんか。

 スポーツは、明るく豊かで活力に満ちた社会を形成する上で欠かすことのできないものであり、多くの国民がスポーツに親しみ、スポーツが振興するように努めることは、国として積極的に推進すべき重要な課題だと私は考えています。また、スポーツを愛する多くの国会議員も同じように考えており、この度、「スポーツ基本法」が「スポーツ議員連盟」(会長・麻生太郎元首相)を中心とした超党派の国会議員によって国会に提出されました。そして、熟議の協働作業の結果、スポーツの「好循環」を目指す「スポーツ基本法」がこの6月21日に参議院において全会一致で成立しました。

 この「スポーツ基本法」の成立は、私が野党時代から追いかけ続けてきた夢でもありました。今回、「スポーツ基本法」が成立したことが日本のスポーツ発展の追い風になればと思います。地域におけるスポーツの好循環が、全世界的な好循環を生み出し、日本において全世界的なスポーツ大会を誘致し実行しようとする機運の高まりも期待できます。日本におけるスポーツの更なる発展とポジティブな連鎖の構築に向け、邁進してまいります。

(参議院議員/文部科学副大臣)
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