佐藤隆太らの”ぶっとんだ”四谷怪談 渋谷で幕開け

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   佐藤隆太、小出恵介らが出演する、騒音歌舞伎(ロックミュージカル)『ボクの四谷怪談』(演出・蜷川幸雄、脚本/作詞・橋本治)が17日に渋谷・Bunkamura シアターコクーンでスタート。 本番前に報道陣向けに一部シーンが公開され、佐藤、小出、勝地涼、栗山千明が取材に応じた。今回が初めての蜷川作品への参加となる佐藤は、「見ていだたいたお客さんが口をあんぐりとして、すごかったなって思ってもらえるようにしたい」と語った。

 橋本治による幻の戯曲に、演出の蜷川、若手キャストらが新たに命を吹き込むもの。「昭和五十一年にして文政八年、さらに元禄十四年であり、しかも南北朝時代」の東京都江戸市内を舞台にした青春群像劇で、伊右衛門、お岩、与茂七、直助、お袖、お梅、次郎吉と、怪談話でおなじみのキャラクターが登場する。

 栗山いわく「ぶっとんでいる」という脚本。他出演陣も「四谷怪談をベースにしながらも、新しい解釈なので、すぐ簡単に理解できるというものではなかった」(佐藤)、「難しくて、方向性が定まらない感じで(初日が)来てしまった」(勝治)と、不安を吐露したが、報道陣に披露したシーンは、そんな節をチラリとも見せない爆発力に満ちたもの。小出は舞台を降りて一番前の客席に立って歌声を披露するも、そのパフォーマンスは蜷川から早速NGが出たそうで、「稽古ではやっていたのに......。でも、いつか歩きます。蜷川さんが来ない時、歩きます」と宣言していた。

 佐藤はミュージカルでデビューしたものの、13年ぶりのミュージカル出演に緊張ぎみ。「歌に自信がない......、歌というよりも1人1人の若者が腹に抱えていることの叫びを音楽に乗せ、発散する。そういうのができればいいなと思っています」と話していた。

 10月14日まで同所で。大阪公演もある。