新生K−1が両国大会 ミルコが久々の日本で辛勝

 K−1が新体制になってから初めての日本大会である「K−1 WORLD GRAND GP FINAL 16」が14日、両国国技館で開催された。メーンでは約4年ぶりの日本での試合となるミルコ・クロコップがランディ・ブレイクを2−0の判定で破り、12月26日に米ニューヨークで開催予定の決勝トーナメントに駒を進めた。ブレイクはここまで米国のキック界で24戦24勝の新鋭。24勝のうち16のKO勝ちを誇る強打のファイターだ。しかし百戦錬磨のミルコは1Rからペースを握り、ブレイクの強打を封じ込める。そして時折放つ左ハイキックに会場のムードをミルコ色に染めた。2Rにはカウンターの前蹴りがみぞおちをとらえダウンを奪う。ブレイクは金的を主張するが、レフェリーはダウンを認めた。ミルコのKO勝ちを期待する会場だったが3Rに“事件”が起こる。クリンチからのブレイクの離れ際にヒザをついたブレイクを攻撃してしまったミルコが謝罪の意思を示し近寄ったところに、ブレイクが不意打ちの右ストレート一閃。ミルコがダウンを喫する。幸いにも完全KOを奪うほどのパンチではなかったためそのまま試合は続行。結局判定に持ち込まれ、ミルコが勝利を収めた。
 試合後ミルコは「誤ろうとしたところで顔を殴られたのがショックだった」としながらも「試合なので起こったことは仕方がない」と冷静な態度に終始した。