小池田3連覇!鈴木雪辱ならず 大自然に挑んだWERIDE三宅島エンデューロレース

2000年の噴火災害からの復興を目指し、2007年からスタートしたバイクイベント「WERIDE三宅島」。今年も3回目となるオフロードレース「エンデューロレース」が、13日に開催された。同レース以外にも、島内観光やオンロードツアーなどのプログラムも用意され出場者も応援者も三宅島を堪能できるイベントとなった。
昨年は悪天候のため、規模を縮小して予備会場で開催された「三宅島エンデューロレース」。今年も前日の夜から朝方まで小雨が続き心配されていたが、レース開催を祝うように会場上空にはきれいな虹がかかり、その後、天候は回復して無事、本コースでレースを開催できることになった。午前9時半過ぎ、白バイに先導され、メイン会場入りした約80名の選手は、早速コースを試走。雨でぬかるんだ道を1周しただけで、泥だらけになる選手も。11時20分、神着(かみつき)芸能保存会による、神着木やり太鼓のパフォーマンス後、オープニングセレモニーが行われ、12時20分、大会会長の櫻田昭正三宅村長がスターターとなり、レースがスタートした。今年の見所はなんといっても、同大会2連勝中の小池田の3連覇への挑戦と、その小池田を追って、こちらも2年連続2位の鈴木が、悲願の初優勝を遂げるかということ。150分の耐久レースは、技術とともに、時間配分も重要だ。現在アメリカを拠点にし、世界7位の実績を引っさげて、この三宅島のエンデューロレースに駆けつけた小池田は、スピード、テクニック、そして時間配分ともパーフェクトな走り。起伏が激しく、悪路のコースを2時間経過時点で、2位につけた出口以外のすべての選手が周回遅れになる中、出口をも抜こうと追い上げる小池田の走りに観客は大きな声援を送った。結果はぶっちぎりで小池田が優勝。勝利のウイリーでゴール前を駆け抜けるとスタンドから大きな拍手が湧き上がった。
 ゴール直後にメイン会場で行われた表彰式には、5位までの選手がマシンに乗って登場。小池田猛(1位)、出口隼飛(2位)、鈴木健二(3位)は、表彰台でシャンパンファイトをして喜びを爆発させた。小池田は「コースは見晴らしがよかったが、溶岩原エリアなど難しいところも多かった。このレースに出場するために日本に帰ってきたが、またすぐにアメリカに帰ってレースに出る。もう少しで表彰台に上れるところにいるので、そちらのレースも応援して下さい」とコメント。アメリカでの活躍を期待したい。
 すべてのライダーがゴール後、メイン会場から予備会場に場所を移し、グランドパーティーが開催。ライダーとその家族、友人、そして観戦&観光ツアー、オフロード体験ツアー、オンロードツアーの参加者と島民が集まり、改めてクラス別の表彰が行われた。
 同大会には、東日本大震災で都内に避難されている方も招待されており、東北の3選手も参戦。昨年8位に入賞した小坂竜也は、「福島から参戦した。8キロ圏内で全町民避難しているが、状況は何も変わっていない。レース中パンクしてリタイアしようと思ったけど、順位を落としても完走したかった。こういう経験から人生を強く生きることを学べる。招待してもらって心強い」と三宅島の復興の確かな足取りを感じながら、感謝の言葉を述べた。

大自然とともに生きる三宅島を楽しむ
 海岸線は一周約38km、山手線1周ほどの三宅島は、温暖湿潤な気候で過ごしやすい島だ。手つかずの大自然、さらにそれを利用したフィッシング、バードウォッチング、スキューバダイビング、イルカウオッチングなどの多彩なアクティビティが楽しめる。また、火山が作り出したほかでは見ることのできないジオスポットや伝統芸能など見どころも満載。季節ごとに表情を変える自然の中でさまざまな体験ができるネイチャーアイランドで、非日常を遊んでみよう。

バードアイランド
56918.jpg
 通称「バードアイランド」と呼ばれる三宅島には、その名のとおり珍しい野鳥が多く飛来、または生息している。度重なる噴火で、三宅島には鳥の天敵である蛇が生息していないこと、また越冬する鳥の中継地点であること、自然が豊かなので餌となる虫が多いことなどが野鳥が集まる一因だと言われている。
 坪田地区にある三宅島自然ふれあいセンター「アカコッコ館」には、日本野鳥の会のレンジャーが常駐し、自然情報の提供、観察会の開催、調査・研究活動を行っている。アカコッコ館の奥にある「大路池」という常緑広葉樹が残る伊豆諸島最大の淡水湖は、探鳥地として自然保護区域に指定。天然記念物になっているものを含め、270種類の野鳥が観察できる。耳をすまして鳥のさえずりを聞くだけで心癒される場所だ。



火山島の神秘
56919.jpg

 ここ100年間で火山が4回噴火している三宅島には、噴火によってできた自然の地形ジオスポットが多く存在している。一夜にして誕生したスコリア丘と呼ばれる「三七山」から「ひょうたん山」を望むスポットは、新東京百景にも選ばれ、三宅島のベストポイント5にも入るほどの景観。また、2000年の噴火による泥流で社が埋没してしまい、鳥居の先だけが出ている「椎取神社」など、火山島だと改めて感じさせてくれるスポットも多数。



自然&観光スポット
56920.jpg

 そのほか三宅島には、そこにたたずむだけで、心癒される場所も多い。晴れた日には諸島や富士山が見える明治42年建造の伊豆岬灯台。何度もの噴火をのりこえてきた樹齢600年〜700年のスダジイの巨木からは、触れるだけで大きなパワーが伝わってくる。また、島の名産が並ぶ島市では、自慢のおいしいものが食べられるだけではなく、島民の方との触れ合いも楽しめる。