STAGE 日本とイスラエルのユダヤ系・アラブ系の俳優がひとつの舞台に

東京芸術劇場・テルアビブ市立カメリ・シアター国際共同制作『トロイアの女たち』
 日本とイスラエルの修好60周年を記念し、文化庁の国際共同制作事業として企画されたこの作品。日本での上演後はイスラエルで上演される。
 企画意図を表すように、キャストは日本とイスラエルのユダヤ系・アラブ系という3つの文化圏の俳優で構成される。日本からは白石加代子、和央ようかが出演。イスラエルからは国内最大規模のカメリ・シアター所属俳優を中心とした国民的俳優たちが顔を揃えた。
 この『トロイアの女たち』は、戦に敗れて愛する夫や息子を殺され、故国を追われる女たちの末路を描くギリシャ悲劇の傑作。常に国内に紛争を抱えるイスラエルの俳優たちにとっては、とてもシビアでハードな作品に違いない。
 舞台上では各々の母国語で台詞を発するため、日本語、ヘブライ語、アラビア語の3つの言語が飛び交うという。
 客席側から見ると、政治的には対立するユダヤ系とアラブ系の俳優たちが手を携えてひとつの作品を作り上げるという現実に、演劇の力と可能性を感じさせられる。蜷川幸雄が3年間に渡って取り組んできたプロジェクトだけあって、さまざまなメッセージがこめられた作品となったようだ。

【日時】12月11日(火)〜20日(木)(開演は平日19時、土18時、日13時/18時。13日(木)と19日(水)は14時の回あり。千秋楽は13時の回のみ。14日休演。開場は開演30分前。当日券は開演の1時間前)【会場】東京芸術劇場 プレイハウス(池袋)【料金】S席1万円、A席8000円、サイドシート6000円【問い合わせ】東京芸術劇場事業企画課(TEL:03-5391-2115=平日9〜17時45分 〔HP〕http://www.geigeki.jp/)【作】エウリピデス【演出】蜷川幸雄【出演】白石加代子、和央ようか ほか 日本人俳優+イスラエルのユダヤ系、アラブ系俳優