東京人にこそおススメ!”リゾート系映画祭” 沖縄国際映画祭リポート

東京では絶対に体験できない楽しさにあふれた映画祭、それがリゾート型映画祭。その代表格『第5回沖縄国際映画祭』が今年も盛大に開催。東京人にこそ勧めたい、ここだけの魅力をリポート!

他では味わえないエンタメ感

“Laugh & Peace”をコンセプトに沖縄で開催されるユニークな映画祭として注目を集め、今ではリゾート型映画祭の代表格となった沖縄国際映画祭。5回目を迎えた今年はメインプログラム・ラフ&ピース部門をはじめ4つのコンペティション部門が置かれるなど、過去最大級のボリュームとなった。その人気の理由は、何といっても他の映画祭にはない魅力にあふれていること。今年、ラフ&ピース部門の審査委員長を務めたジョエル・シュマッカーも「歴史はまだ浅くとも、笑いと平和をテーマにしたとても素晴らしい映画祭だ」と高く評価している。

 そんな楽しいコンセプトに加えて、この映画祭を独特なものにしているのが“エンタメ感”だ。レッドカーペットや舞台挨拶、ティーチインなどは当たり前。吉本芸人が出演するお笑いステージやトークショーや、人気モデルが出演するファッションイベント、沖縄ならではのエイサーや音楽イベントなど、まさに“お祭り”状態。協賛・出展企業のブース展示は今年『ラフピータウン』と名前を改め、新たなアミューズメントとなる『新喜劇カフェ』が登場するなど、さらにパワーアップ。こちらも連日大にぎわいのエリアだ。

 もちろん本映画祭が大切にしているのは “エンタメ”要素だけではない。今年新たに発足した『クリエイターズ・ファクトリー』など次世代を担う人材を発掘する企画や、『ウチナー映画〜ロケ地巡りの旅〜』や地域発信型プロジェクトなど、開催地・沖縄とのつながりを深める企画も、より充実した。また、今年はほとんどのプログラムが無料で鑑賞できることも大きな目玉となった。

リゾート地ならではの開放感

 本映画祭の特徴として、コンテンツの魅力に加え、忘れてならないのが“沖縄の魅力”。それを最大限に活用しているのが、美しい海を臨む砂浜に設置されたビーチステージだ。今年も昨年に続きスイスから輸入した、幅26.65m、高さ14.76mという世界最大の移動スクリーン『Cine Screen 400』が登場。日没後、この巨大スクリーンでは公開されたばかりの映画『ジャックと天空の巨人』などが上映され、連日多くの観客が詰めかけていた。また人気芸人がプロデュースした屋台から、沖縄をはじめとする話題のご当地グルメまで、多彩な屋台も来場者を楽しませていた。

 リゾート型映画祭の魅力として、イベントそのものに加え観光を楽しめるというのも大きなポイントだ。本映画祭では期間中、メイン会場と各エリアをつなぐ無料シャトルバスが走行している。ゆいレールやタクシーと合わせて利用すれば、国際通りやDFSギャラリア、首里城など中部エリアの主要な観光スポットを楽しむことができる。

 今年も大盛り上がりのうちに幕を閉じた沖縄国際映画祭。まだ行ったことが無いという人、来年はぜひ参加してみては。

第5回沖縄国際映画祭
期間:3月23日(土)〜30日(土)
会場:沖縄コンベンションセンターおよび周辺地区(沖縄県宜野湾市)、桜坂劇場および国際通り周辺(沖縄県那覇市)、沖縄県北谷町および沖縄県内各所
http://oimf.jp