「非日常」のドラマがはじまる

 2007年『水平線』でデビュー、2012年には『LOVE LESS(ラブレス)』で第146回直木賞候補となった、注目度ナンバーワン作家・桜木紫乃の最新小説が発売中。北海道・釧路郊外のラブホテル「ホテルローヤル」で繰り広げられる、さまざまな境遇の人たちの人生模様を描いた作品。7つの短編が連作長編小説になっている。ラブホテルという非日常の空間で起こった、それぞれの小さくも人生の転換となった日常を淡々と描く。湿原を背に建つ北国のラブホテルを舞台に、そこを訪れた者、そこで働く者、そこで生活する者の男と女のさまざまなドラマが交錯する。

『ホテルローヤル』【著者】桜木紫乃【定価】1470円(税込)【発行】集英社