EXILE TETSUYA DANCEの道 第12回 「DANCE」で気持ちを伝えたい

“男を上げる”Monthly Column supported by ANGFA
EXILE TETSUYA
自分の想いを相手に伝えるのって難しいなぁと思うことってありませんか? うれしさ、怒り、悲しみ、楽しさ……。さまざまな感情を伝える言葉、ジェスチャー、表情、涙……。どれを持ってしても100%正確に自分の思っていることを伝えるのはなかなか難しいことです。

 こんな話を聞いたことがあります。まだ言葉のない大昔、人類の感情の伝え方は、自分が思っている感情と似た形をした「石」を拾って相手に渡したそうです。受け取った相手はその「石」を見てその人の気持ちを感じることができたと聞きました。そんなシンプルな方法で意思疎通をしていた大昔の人は、発信する側も受け取る側もコミュニケーションの天才だなと思います。今、僕はお腹が空いているという「石」を誰かに渡したらかなり驚かれると思いますが(笑)。

 最近になって発見したことがあります。それは僕が気持ちを伝える方法論に「DANCE」があるということです。これも言葉のない表現なので、すべてを伝えるにはかなり難しいですが、「DANCE」で会話ができたら楽しそうじゃないですか?(笑) たくさんの方々に「DANCE」で伝えられるように、これからチャレンジして行きたいと思っています。

 今、メンバーのUSAさんと一緒にやらせていただいている『Eダンスアカデミー』という番組で、子供たちにダンスを教えているのですが、もうあの子たちと数カ月一緒にいるので、その時何を考えているのかがよく分かるようになってきました(笑)。長い収録で疲れてしまった子や緊張している子、まだ人前やカメラの前で踊ることに照れてしまう子、とさまざまですが、やはり楽しくなってきて夢中に踊った後の笑顔は格別にキラキラしています。

 子供たちが思ったことをストレートに表現しているのを見ているといつも自分と照らし合わせてしまいます。もちろん大人に成長したからこそ「我慢」できるようにもなりましたが、逆に考え過ぎてしまい思ったように伝えきれなかったりと、いい所と悪い所があるなぁなんて発見もしています(笑)。

 まぁそれも個性と言ってしまえばそうなんですが……自分としては「DANCE」だけは素直に感じていることをそのまま表現したいといつも心がけています。その楽曲の世界観や音楽、歌詞、声を感じてみんなと心を一つにして、EXILEの信念だったり価値観、歴史を伝えて行けたら良いなと思います。
 9月からライブツアー「EXILE PRIDE」が再び始まります。7月までのライブとはまた少し内容をパワーアップさせて皆さんがキラキラした笑顔になれるエンターテインメントをお届けできるように集中したいと思っていますし、皆さんが「EXILE PRIDE」ってこういうことなんだ、と感じられるように、自分の役割である「DANCE」で伝えられるように一生懸命踊りたいと思っています。
神奈川県横須賀市出身。19歳からダンスを始め、横須賀、横浜、東京などのクラブイベントで活動。2004年8月、EXILE主演ミュージカル「HEART OF GOLD〜STREET FUTURE OPERA BEAT POPS〜」に出演。ダンススクール「EXPG」にてインストラクターをしながら、さまざまなアーティストのバックダンサーとして活動。2007年1月、新生J Soul Brothersのメンバーに抜擢され、2009年2月にデビュー。同3月1日からはEXILEのパフォーマーとして多方面で活躍。出演中のアンファー「薬用スカルプD」のCMが現在オンエア中。