MOVIE 海外でも絶賛評が続々!究極の選択を突きつけられた家族の絆の物語。

『そして父になる』

 第66回カンヌ国際映画祭での審査員賞受賞をはじめ、海外映画祭で大絶賛を巻き起こし、日本でも公開前から大きな注目を集めていた話題作が、ついに公開。『誰も知らない』の是枝裕和監督のもと、絶大な人気を誇る福山雅治が本作で初の父親役に挑戦するという話題性に加え、海外映画祭で作品を称える声の多さが、さらなる話題を呼んでいる。カンヌのコンペにて日本映画が受賞するのは河瀬直美監督の『殯の森』以来6年ぶりのこと。

 自分の才覚で人生の勝ち組街道を生きてきた主人公に、突然突きつけられた驚愕の事実。それは、6年間育ててきた息子が出生時に取り違えられた他人の子であり、そしてまた、血を分けた実子がその他人の子として育てられていたという衝撃的なものだった。6年間の絆か、それとも血筋か。究極の選択を突きつけられた彼らの選んだ答えとは…。

 人生で初めて壁にぶつかり、その苦悩のなかで父親としての自分を見つめ直していく主人公・野々宮良多役に福山、その妻・みどり役に尾野真千子、子供を取り違えられた相手夫婦・斉木夫妻に、リリー・フランキーと真木よう子。この演技派4人に加え子役たちも、是枝流演出術により見事な表情を見せてくれる。親子、夫婦、そして家族…。その絆が生まれる感動の瞬間に胸が熱くなる一本。

STORY:学歴も仕事も家庭も、己の能力ですべてを手に入れた良多は、自分は人生の勝ち組だと信じて疑っていなかった。ところがある日、病院からの連絡で、6年間育てた息子は病院内で取り違えられた他人の夫婦の子供だったことが判明する。

監督:是枝裕和 出演:福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー他/2時間1分/ギャガ配給/新宿ピカデリー他にて公開中 http://soshitechichininaru.gaga.ne.jp/