9・29修斗 弘中がウェルター級王座2度目の防衛「今日は来てよかったでしょ」

 プロフェッショナル修斗の公式戦が29日、東京・後楽園ホールで開催された。メーンでは世界ウェルター級チャンピオンシップが行われ、王者・弘中邦佳に同級1位の児山佳宏が挑戦。弘中が4R3分43秒、腕十字でギブアップを奪い、2度目の防衛に成功した。

 目標を世界王座に据え、同級の環太平洋王座を返上し、チャンスを待っていた児山。コールの時には入場時から発散されていた内に秘めたる闘志を放出すべく、「ハッ」と気合の掛け声を発する。一方、王者の弘中はその間も力の抜けたリラックスした表情。

 1R、打撃の攻防から弘中はバックブローを狙うなど、時折トリッキーな動きを見せる。児山のパンチをバックステップで交わして余裕をアピールするなど、ゴング前の様子がそのまま戦い方にも表れる展開に。

 児山の左ジャブを受けた弘中だが、距離を詰め組み付き、テイクダウンを狙う。ロープを使いしのいだ児山だが、バックに回った弘中は引き倒しスリーパーを狙う。児山はスタンドに戻ろうとした弘中の左足にからみつくが弘中はパンチと鉄槌でクリア。この一連の攻防の中でロープをつかんでしまった児山に口頭で注意が与えられた。

 右ストレート、飛び込んでの左フック、飛び膝と多彩な打撃で攻め込む弘中。膝蹴りを右ストレートで迎撃され、尻もちをついた弘中だが、軽快なステップで追撃を交わす。

 2Rになると児山の左ジャブが当たり始め、弘中もなかなか踏み込めなくなったが、パンチを放つときにやや頭が下がっている児山に下から突き上げるような膝蹴りを放つなど終始冷静に試合を運ぶ。

 児山から一発いいパンチをもらってもリング内を大きく使って走って逃げる形で連打を許さない弘中。業を煮やしコーナーに追い詰め打ち合いに持ち込む児山に、最初のうちは応じた弘中だがパンチをかいくぐり組み付いて、児山の勢いを止める。

 剛の児山に柔の弘中。

 そんな試合展開で迎えた4R。弘中は児山の左ジャブを交わしタックル。気負いもありスタミナがやや切れたか、児山はテイクダウンされマウントを許してしまう。ここはスキをつきすぐにスタンドに戻した児山だったが、弘中は再度テイクダウンを奪い、マウントからパウンドを落とす。体をよじって脱出を図る児山のバックに乗ってスリーパーを狙う弘中だったが、再度マウントに戻し、パウンド。たまらず児山が半身になったところを逃さず左腕を腕十字で捕らえると、一気に絞り上げギブアップを奪った。
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 会場を二分する大声援が送られた試合。

 この日はパンクラスの20周年興行、マッハ速人の「マッハ祭り」と3大会の日程がかぶってしまい、“どちらに行ったものか”と迷ったファンも多かったのだが、弘中は試合後のリング上で「来てよかったでしょ」とファンに笑顔でアピールした。

 弘中はこの日の戦い方について「力を抜いて相手をコントロールすることを考えた。今までだったら4Rのパウンドで疲れてしまって5Rでやられていたかもしれない。批判もあったが、力だけで世界のトップと戦うのは難しい」と振り返った。

 今後については「ベルトは返上しない。一日でも長くベルトを持っていたい。“修斗に弘中あり”ということを今日で言えたと思うんで」と今後も修斗で実績を重ね、“上”を目指していくという。

 この日はウェルター級のインフィニティトーナメントの準決勝が行われ、第1試合ではクラスA選手の格の違いを見せつけた西岡攻児が藤巻優を2-0の判定で破り進出。第2試合では、現在絶好調中の大尊信光が現環太平洋王者の佐々木信治に勝利したことのあるウエタユウとのしばき合いを制し、勝利を収めた。決勝は西岡vs大尊のカードとなった。