ザ・ビートルズの秘書が語る!—-フリーダ・ケリー

 ザ・ビートルズ解散後、これまで一切口を開くことが無かった秘書、フリーダ・ケリー。初めて当時を語ったドキュメンタリー映画公開に合わせ来日した彼女は当時をこう振り返る。「あのころは9時から夜10時くらいまで働いていたわ。私はファンクラブの管理もしていたので、通常の仕事が終わっても夜中まで仕事があった」。世界的ロックバンドと過ごす日々を終え、彼女は普通の主婦となった。「秘書を辞めた後、燃え尽きる寸前まで行ったことは確かね。でも私はダブリン生まれのアイルランド女だから強いのよ(笑)。辞めてからは当時の思い出に浸ることはほとんど無かった。主婦として常に忙しかったし。他のアーティストの秘書の誘いもあったけど断ったわ。ジョージ・マイケル? ふーん…って(笑)。今も教会のナントカ委員会とか地域のナントカ委員会とかをやっているものだから曜日ごとにスケジュールが埋まってるの。ソファーで1人アルバムをめくってる暇なんてまったく無いわ(笑)」。ほぼ無名だったザ・ビートルズに夢中になり17歳でファンから秘書になってから11年、ほぼ全活動期間を支え続けた。「気づけば世界的なスターの秘書になったけど、私にとっては常にやるべき仕事をきちんとこなすというだけ。ビートルズの秘書という自分を特別には思わなかった。彼らだって同じ人間よ。もちろん心底感銘を受けていたけど(笑)。間違っているときはそう伝えるべきだと思ってた。実際、誰かさんに“なにスーパースターを気取ってるのよ?”って言ったこともあるわ。無言でドアから出てっちゃったけど次の日には元通り。メンバーの誰かは明かさないわ(笑)」。メンバーはもちろん彼らの家族からも愛されたフリーダ。彼女だからこそ語ることができるザ・ビートルズの素顔に触れる一本だ。

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『愛しのフリーダ』
監督:ライアン・ホワイト 出演:フリーダ・ケリー他 KADOKAWA 配給/12月7日より角川シネマ有楽町他にて全国順次公開 http://freda.jphttp://freda.jp