東京都知事選で元厚生労働相の舛添氏が当選

(写真:アフロ)
 猪瀬直樹前知事(67)の辞職に伴う東京都知事選は9日、投開票され、元厚生労働相の舛添要一氏(65)が約211万票を獲得し、元日弁連会長の宇都宮健児氏(67)=共産・社民推薦、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)、元首相の細川護煕氏(76)らを破って初当選した。

 元首相や元閣僚、メディアでも話題を集める候補者が揃い、告示前は盛り上がりを見せていたが、本格的な政策論争が行われることがなかったことや、前日8日に降った記録的な大雪の影響もあって、最終投票率は過去3番目の低水準となる46.14%に留まり、前回(平成24年)を16.46ポイント下回った。

 そのなかで小泉純一郎元首相(72)の支援を受けた細川氏が「原発即ゼロ」を前面に打ち出し選挙戦を展開したが、思ったほど有権者には刺さらず、約96万票に留まり、同じく「脱原発」を掲げる宇都宮氏の後塵を拝する形となった。

 舛添氏は「東京を世界一の街にする」というスローガンのもと、五輪を契機とした街づくりを掲げ、厚労相の経験を強調して福祉・雇用対策の充実を訴えた。9日夜、当選確実の一報を受け「私以外の候補に投票した人からも『舛添に任せてよかった』というような都政を進めていきたい」と語った。今回の勝因について「ひたすら政策を訴え、どの候補よりも全域を回り、たくさんの有権者と会話した。これに尽きる」と語った。

 都知事として実現したい政策を問われると、「東京を世界一の街にする。福祉、防災、経済、2020年の東京五輪・パラリンピックを成功させる。これを着実にやっていきたい」と力を込めた。

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