高架下に新顔「阿佐ヶ谷アニメストリート」

 近年、にぎわいを見せている東京の高架下。ビジネスピープルの憩いの場のイメージの強さは相変わらずだが、新橋や有楽町には独特な空間をうまく利用したファッショナブルな飲食店が登場したり、若きクリエイターの活動を後押しするショップなどが並ぶ2k540 AKI-OKA ARTISAN(秋葉原〜御徒町)など、新たな魅力を発信している。

 そんななかで新たに登場したのが、阿佐ヶ谷アニメストリートだ。阿佐ヶ谷駅近くに3月末にオープン。カフェや、コスプレのレンタルショップ、人気アニメスタジオのショップなど16軒が軒を連ねる。

 誕生のきっかけは、杉並区にはもともとアニメ制作会社が多く、アニメを生む街であること。アニメの制作者とファンが集まり、交流できるスポットを目指す。 また、新人クリエイターを後押しする場所としても期待されているためか、交流の場として利用しやすいカフェが多いのも特徴だ。アニメ制作会社サテライトがプロデュースする「SHIROBAKO」は、ミニステージを擁するカフェ。設備面では、ネット配信にも対応したラジオブースを備え、隣りにあるモーションキャプチャースタジオと連動させたイベントも可能で、新たな可能性を感じさせる。店員はすべて声優の卵で、、店内では「完パケ」「完徹」「順調に遅れております……」など、アニメ用語が飛び交う。メニューも、アニメ作品とタイアップしたメニューや、アニメ用語を冠したユニークなものも揃っている。アニメに詳しくない人でも笑みがもれてくる店員とのやりとりも新鮮だ。

 ほかにも、ファン垂涎の「阿佐ヶ谷MADHOUSE」、アニメに疎くても楽しめそうなアニメで科学の魅力に触れられる「マイクロミュージアム・カフェ」、アニメの世界観を反映したジュエリーショップ「Crystal Moon〜シリウスの月〜」など、見ているだけでも楽しい。東京の高架下ライフがぐっと楽しくなりそうだ。