宝塚OG『シカゴ』で集結!「退団後の苦労が魅力に」?

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「ブロードウェイミュージカル『シカゴ』宝塚歌劇100周年記念OGバージョン」が11月1日に、東京国際フォーラム ホールCで幕開けする。ブローウェイでは大ヒット、さらには映画化もされたほどの人気作品だが、キャスト全員が女性での公演は世界初。17日、都内で記者会見が行われ、ビリー・フリンを演じる元星組トップスターの峰さを理は「(それぞれの)退団後の苦労が、いい形で、魅力になって出てくればいいと思う」と、意気込みを語った。

 宝塚歌劇100周年のアニバーサリーイヤーのフィナーレとなる作品だけに、豪華なメンバーが揃った。記者会見に出席したメインキャストだけでも、ビリー・フリン役の峰、麻路さき、姿月あさと、ヴェルマ・ケリー役の和央ようか、湖月わたる、水夏希、ロキシー・ハート役の朝海ひかる、貴城けい、大和悠河ときらびやかだ。

 演出の吉川徹氏もいうように「清く正しく美しくはない」物語。殺人、強欲、賄賂、暴力、金儲け、不倫、裏切りなど、宝塚が描いてきた世界とは異なるタイプの舞台になる。会見でもキャストが「お下品なセリフが...」と、何度も繰り返したほどだが、キャストは「大好き」と口を揃え、目を輝かせていた。

 メンバーはすでに稽古に突入。湖月いわく、「今までにない団結力で突き進んでいる」という。「みんな黒のお稽古着スタイルです。みなさんすてきで、宝塚の人って何でもやってしまうんだなって思っています」(貴城)、「現役中は、みんな男役で男同士の会話でしたから、新鮮で、ワクワクしています」(大和)と、稽古中の雰囲気にも触れた。

 宝塚OGがブロードウェイの人気ミュージカルに挑戦することに加えて、『CHICAGO』そのものににとっても全キャスト女性での上演とチャレンジになる公演。これまで男以上に男らしい男を演じて女性を腰砕けにしてきたビリー・フリン役の3名には大きなプレッシャーもかかるが、「人間ビリーを見せたい」「中身を見せたい」と意気込む。峰は「宝塚の男役って...その、人間ではないっていうか(笑)...わかるでしょ? だから、人間ビリーを見せたい」と話して、会場をどっと沸かせた。

 11月1日からの東京公演はすでにソールドアウト。12月10日から凱旋公演がある。