五味生涯初のKO負け 堀口がスカッと3連勝

『UFC JAPAN』リポート
 世界最大級の総合格闘技『UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2014』が20日、さいたまスーパーアリーナで開催された。今大会は全12試合中、メーンのマーク・ハントvsロイ・ネルソン戦以外の11試合に日本人選手、あるいは日本に縁のある選手が出場した。

 なかでも大会前、最も注目を集めたのは五味隆典。昨年の日本大会で不可思議な判定負けを喫したものの、今年4月のアイザック・ヴァリーフラッグ戦で復帰。ライト級の王座を目指し、ランキング9位のマイルス・ジュリーとの対戦にこぎつけた。勝てばランキング入りは確実で、王座挑戦も見えてくるとあって期待は高まったのだが、10歳年下で、「10代のころから五味のファンだった」というジュリーの前に1R1分32秒、TKO負けを喫した。

 前日の公開計量からいい具合に気合が乗っていた五味。ジュリーのタックルも突き放し、さあこれから得意のスタンドで勝負を!! といったところで、ジュリーが右フック一閃。しりもちをついた五味に一気に襲い掛かったジュリーはパウンドの連打。五味はガードしたまま全く動けず、レフェリーが試合を止めた。五味は総合格闘技のキャリアの中で初めてのKO負け。試合後の会見で「効いちゃったんでね。相手が対戦を受けてくれたことに感謝して、今後のことをゆっくり考えたい」と引退をも予想させるコメントを残した。

 大会を通じて最もインパクトを残したのはフライ級戦の堀口恭司。堀口は昨年10月にUFC参戦以来2連勝でランキング入り。今回はUFC1戦1敗のジョン・デロスレイエスと対戦となったが、1R3分48秒でTKO勝ち。3連勝を飾り、今後ランキング上位者との対戦が予想される。

 試合は開始早々、堀口の大きく踏み込んでの左ミドルがボディーに決まり、デロスレイエスは大きなダメージを受ける。グラウンドになっても有利なポジションをキープ。最後はローキックに左フックを合わせると、デロスレイエスはぐらり。パンチで追撃しダウンさせたところでパウンドの連打を浴びせ試合を終わらせた。

 堀口は試合後「誰でもいいんですけど上位ランカーとやりたい。できるだけ早く」とタイトルへの意欲を見せた。
ハント圧巻KO勝ち

 この日、メーンを締めたのはマーク・ハント。K−1やPRIDEで日本でもおなじみのハントは過去2回のUFC日本大会でいずれもKO勝ちを収め、会場を大きく盛り上げた。今回の相手、ロイ・ネルソンとはヘビー級ランカー同士の対戦で、タイトル戦へのサバイバルマッチ。

 ともにハードパンチャーとあって、どちらが先に強烈な一発をお見舞いするかが焦点。1Rは特にクリーンヒットもなく、迎えた2R、ネルソンは片足タックルからハントを倒し、バックからスリーパーを狙うがハントがしのぎ、スタンドへ。ハントのアッパー、ストレートがクリーンヒットし始めると、ネルソンは何度かタックルで戦況打開を図るが、ハントは軽く交わす。ネルソンが手詰まったとみたハントはケージまで追い詰め右アッパー一発。ネルソンは前のめりに崩れ落ち、昨年のステファン・ストルーブ戦同様、とどめのパウンドを落とす必要もない完璧なKO勝利を収めた。

 アジア初の女子選手のUFC参戦ということで注目を集めた中井りん。対戦相手のミーシャ・テイトは現在、女子バンタム級の2位の強豪だ。序盤はテイトが打撃で主導権を握るが、2R以降は中井がタックルからテイクダウン狙いの作戦でその打撃を封じ込む。2、3Rとテイトのバックを制しチョークスリーパーを狙うがしのがれ、試合は判定へ。しかし30−27が2人に29−28が1人の3−0でテイトの勝利が告げられると会場からはブーイングがあがる。

 試合後、判定に不服の中井陣営は提訴することを表明した。その実力を見せつけた中井。果たしてテイトにリベンジするときはやってくるのだろうか。
『UFC FIGHT NIGHT JAPAN 2014』
(9月20日、さいたまスーパーアリーナ 観衆1万2395人=主催者発表)

第12試合(ヘビー級 5分5R)
○マーク・ハント (2R3分 KO) ロイ・ネルソン●
右アッパー一発で仕留める

第11試合(ライト級 5分3R)
○マイルス・ジュリー(1R 1分32秒 TKO)五味隆典●
食らってしまった右フック

第10試合(ウェルター級 5分3R)
○秋山成勲 (判定3−0)アミール・サドラー●
試合後、シウバ戦をアピールも…

第9試合(女子バンタム級 5分3R)
○ミーシャ・テイト(判定3−0)中井りん●
判定結果に会場からブーイング

第8試合(ウェルター級 5分3R)
○国本起一 (判定2−1)リチャード・ウォルシュ●
打撃で劣勢も攻め続けて3連勝

第7試合(フライ級 5分3R)
○堀口恭司(1R 3分48秒 TKO)ジョン・デロス・レイエス●
タイトル戦線に名乗りを上げる

第6試合(バンタム級 5分3R)
●アレックス・カサレス(判定0−3)金原正徳○
ランカー破って「UFCありがとう」

第5試合(フェザー級 5分3R)
○菊野克紀(2R 1分38秒 チョークスリーパー)サム・シシリア●
階級落としての初戦できっちり結果

第4試合(ウェルター級 5分3R)
○イム・ヒョンギュ(1R 1分18秒 TKO)佐藤豪則●
タックルに固執しヒジの連打食らう

第3試合(バンタム級 5分3R)
●田中路教(判定1−2)カン・ギョンホ○
アグレッシブな展開に会場熱狂

第2試合(ライト級 5分3R)
●徳留一樹(2R 2分34秒 TKO)ジョニー・ケース○
パンチからフロントチョークで絞め落とす

第1試合(フェザー級 5分3R)
○マキシモ・ブランコ(判定3−0)ダニエル・フッカー●
3R失速もなんとか勝ち抜ける