大谷ノブ彦 カタリマス!(裏) 第18回 大きな声で好きって言えない、汁とイモ

 当てました、2日の天皇賞・秋! スピルバーグ!番組リスナーの方に2万6000円をプレゼントさせていただきました! 『キキマス!』のディレクターが、僕の予想でずっと馬券を買ってたらしいんですが、なぜか今回だけは買わなかったと悔しがってますよ。だから、ブレちゃだめってこと!……でももう、当たらないと思いますけどね。

 さて、そんないいニュースで始まった今週の『キキマス!』。火曜日は、キキマスターのマキタスポーツさんと一緒に、熱い“汁”トークでした。“汁”といっても、おでんの煮汁だとか、サバの味噌煮缶の汁だとか、そいういう“汁”。番組でも、おでんの煮汁を翌日カレーにするように、“汁”のリミックス話で盛り上がり、メールもたくさんいただきました。もちろん、僕も大好きです。男は汁で白いメシを汚してこそ。いい男の条件だと思いますよ。

 汁好きって大きな声では言いにくいですけど、僕にはもう一つ“大きな声では言えない問題”があります。それがサツマイモ。サツマイモが大好きだ、一番好きだって、なかなか言えなくないですか。女性には好きな人、多いみたいですけど、僕が言うとなんだか子供みたいじゃない? 

 実は最近、サツマイモが尋常じゃないぐらい好きだって気付いちゃったんです。例えば、天丼であと一品って時は、必ずサツマイモの天ぷら。蒸しパンにサツマイモが入ってるのあるでしょ。あれ、サツマイモが好きじゃない人は、なんでこんなのあるんだ?って思うだろうけど、僕はあれを、こっそり買ってる人。芋ようかんとか芋きん、羽田空港でも買えるってことを知って宝物見つけたって思いましたね。

 なぜ、こんなに好きなのかって考えると、小学生のころにさかのぼります。

 僕は、かあちゃんの妹に育てられたんです。その姉ちゃんはバスガイドをしていて、全然しゃべらないし、人の家にも上がれないような子どもだった僕が、今みたいに話せるようになったのも、その姉ちゃんのおかげです。
 

 それで、その姉ちゃんが、おやつに出してくれたのがサツマイモ。短冊状に切って素揚げしただけだったけど、これがすごいうまかったんです。ただ、うまいものを「うまい、うまい」っていうのは下品だって思ってたから、その時は素っ気なく食べたんです。心のなかでは「こんなうまいもんない!」って思いながら。別の日、おやつは何がいい?ってお姉ちゃんが聞いてきたとき、僕は「うーん、なんだろうね、この間の……芋? なんだっけ? 芋、あの軽く揚げた、あんなのでいいんだけどねー」って、時間をすごくかけて言うわけ。心の中では、めっちゃ食べたいのに。そしたら姉ちゃんが「あんた、サツマイモ超好きなんだね」って。気づかれてたんだよね。すごく恥ずかしかったです。この話、サツマイモが旬だって聞いて、数日前に思い出しました。

 本当に僕、サツマイモが好きなんだなあ。

kikimasu.jpg大地洋輔との本格派漫才コンビ・ダイノジで活躍。個人でリポーターや司会、DJ活動なども行う。1972年生まれ。
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