イモ掘りじゃなくて、イモ拾い?

Farming Garden in 生命の森リゾート イベントリポート
 都市生活者と農業をつなげる、農業を楽しみながら実践する、ファーミングプロジェクトのイベントが、10月26日に、同プロジェクトの体験型農園「Farming Garden in 生命の森リゾート」(千葉県市原市)で行われた。この日のメインイベントは実りの秋を最大限に体感できるサツマイモ掘りで、子どもから大人まで大きな声をあげて楽しんだ。

 秋晴れそのものの青い空が広がったこの日、畑には子どもたちの元気な声が響いていた。それもそのはず、今回は誰もが楽しみにしていたサツマイモの収穫。夏前に差したツルが伸び、大きなサツマイモをつけているはずだったが……。

「あった!」という元気な声が上がったところに駆けつけると、小さな子供の手のひらサイズ、何ともかわいらしいサツマイモが顔を出す。時には店頭で見かけるサイズもあったが平均的に小ぶりで、あっという間にすべて掘りだした。「こんな年もあるよ」と、大人たちはどことなしか沈んだ表情。スタート前の興奮とはまったく違ったムードが漂った。



 そのなかで、参加チームのひとつが自身の畑のサツマイモ堀りを提案。よく手入れされた畑で、畝はサツマイモの葉でこんもりと覆われている。まるで絨毯を引きはがすように葉やツルをどけていくと、サツマイモが飛び出した。参加者の気分は一転、「イモ掘りじゃなくて、イモ拾いだね」と、大きなサツマイモを手に目を輝かせた。

 大喜びの子どもたちの姿を見ながら大人たちは「当たり前だけど、手入れが重要だね」と、苦笑い。手をかけることの大切さを改めて感じているようだった。

 この日はサツマイモとともに、サトイモも収穫。参加者は収穫物を手にホクホク顔で畑を後にした。

忘年会に間に合う? 駆け込みファーミング



 多くの参加者がサツマイモの収穫を楽しむなかで、額に汗しながら畑と格闘するチームがあった。「忘年会に何か収穫物を持っていかないと、来年もここでファーミングを続けられるか分からない」。会社で借りている畑のため、来年に向けて成果を出さないといけないのだそう。

 とはいえ、畑は収穫を終えてまっさら。そこで他参加者とひねり出したのが、小松菜など短期間で収穫できる葉もの野菜。畝に黒マルチを敷き、種を蒔いた。

 忘年会シーズンまで、あと1カ月と少しといったタイミング。果たして、間に合うのだろうか!?