格闘家イケメンファイル Vol.13 ナチュラルボーンKrusher 武尊(たける)

撮影・神谷渚
 初代Krush -58kg級の王者で、3日に行われた新生K-1の『K-1 WORLD GP 2014〜−65kg初代王座決定トーナメント〜』のスーパーファイトで、Krush −55kg級王者・大雅と対戦、KO勝利を飾った武尊。K-1にはかなりの思い入れがあったと言う。

「自分の原点ですね、K-1は。アンディ・フグがとにかく格好良かった。だから自分も小学校2年生の時に、K-1に出るために空手の道場に通い始めました。アンディ・フグが道着を着ていたから、空手を習えば出れるんだって思って(笑)」

 その後、紆余曲折しながらもプロの道へ

「空手はパンチがないけど、K-1はあったので、ボクシングもやればちょうどいい感じになるかなと思って、ボクシング部のある高校に入学しました。でも3カ月で退学になっちゃって…。理由?まあ、いろいろですけど、やんちゃだったのかな(笑)。で、学校もない、ボクシングもできないっていう日々になってしまったけど、格闘技だけは続けたいっていう気持ちはずっと持っていました。だからボクシングジムに入って、そこで毎日練習するようになり、そのおかげで道をふみはずさなくてすんだ。そういう意味では格闘技に感謝をしています。そんな時にK-1甲子園という高校生の大会が始まって、それに出たいと思ったので、通信制の高校に入り直しました。高校に在学しているというのが、出場資格だったので。それまでアマチュアでもほとんど負けていなかったので、いけるんじゃなかと思っていたんですけど、負けちゃったんです。その負けが悔しくて、もっと強くなりたいと思い上京しました」

 上京しチームドラゴンに入門。

「ジムの若手はみんな仲いいですよ。入った時はみんな先輩だったので、めっちゃいじられていた(笑)。でも卜部兄弟にはすごくお世話になりました。2人に育ててもらったって言ってもいいぐらい(笑)。お金がなくてご飯が食べられない時は、お腹いっぱい食べさせてくれたり。厳しいこともいろいろ言ってくれたので、今すごく意識を高く持って格闘技に向き合えている。2人がいなかったら、地元に帰ってたかも知れないです。ほんと感謝していますね」

 女性ファンから“かわいい”と言われる見た目とは裏腹に、試合中打たれても笑って突っ込んでいく不敵な一面も。

「相手をイラつかせているかも知れませんが、そういうつもりはなくて、ただ試合がすごく楽しいんです。強い相手だと特にテンションが上がっちゃって、ハイな状態になる。その状態になると攻撃が痛くなくなって、自然に笑いがこみ上げてくる。ファイターズハイですね(笑)」


撮影・神谷渚
 そんな武尊の夢は…。

「世界チャンピオンも通過点で、僕の本当の夢は、その辺を歩いていると人だかりになって歩けないぐらい、知名度を上げること。K-1で活躍して、K-1を盛り上げて、野球やサッカーぐらいメジャーなスポーツにしたい。格闘技の魅力は、やっぱりKOだと思います。プロって1試合のために、僕なら1カ月半追い込んで、その試合のために命を削って練習したり、減量したりする。それは試合当日に最高のコンディションで最高のパフォーマンスをするため。それだけ集中して、生活の全てをそこに向けて注ぎ込んで、3分3Rを戦う。だから1回試合を見てもらえれば何かが伝わると思います。僕自身夢と希望をもらったし、ギリギリまで自分を追い込んだ選手が過酷な試合をして感動させるのって、格闘技ならではだと思うので、ぜひ1回生の試合を見に来てほしいです。感動させる自信も、おもしろいと思ってもらえる自信もありますので」
1991年7月29日生まれ、鳥取県出身。小学校2年の時に、テレビで見たアンディ・フグに憧れ、空手道場に入門。その後、高校でボクシングを始め、2009年、K-1甲子園に出場。2010年、高校を卒業すると同時に、チームドラゴンに入門。2011年「Krush」に参戦。2013年、初代Krush −58kg級の王者になる。チームドラゴン所属。