2日公示 安倍首相は福島県相馬市で全国遊説をスタート

 第47回衆院選は2日公示され、14日の投開票に向け12日間の選挙戦がスタートした。

 立候補は2日夕に締め切られ、選挙区295に959人、11ブロックの比例代表(180議席)と合わせて1191人(重複立候補を除く)が届け出た。

 各党の党首がさまざまな思いを持ち第一声に臨む中、2日午前、安倍晋三首相の姿は冬晴れに包まれた福島県相馬市の相馬原釜漁港にあった。

 2012年の12月に政権に復帰して以来、「福島の復興なくして日本の再生なし」との基本姿勢で取り組んできた首相にとって、やはり第一声は福島がふさわしい。先の総選挙と参院選も全国遊説のスタートは福島だった。

 首相は公示後初となる街頭演説の冒頭、あらためて震災からの復興に全力を尽くす決意を表明。「復興を進めていくためには経済を強くしなければならない」として民主党政権時との比較を交えながら、第2次安倍政権が取り組んできた経済政策「アベノミクス」により、有効求人倍率が22年ぶりの高水準となったことや、今春の賃上げ率が過去15年間で最高となったことなどを強調した。

「15年間苦しんだデフレから脱却するチャンスをようやくつかんだ。このチャンスを手放すわけにはいかない」と話す首相がまとう白いジャンパーの胸元には「景気回復、この道しかない。」の文字。首相は演説時間の大半を経済政策に充てた。

 また消費税率10%への引き上げを18カ月間延期することについては「「大きな変更をする以上、国民に信を問うことは当然のこと」としたうえで、子育て支援や女性が活躍する輝く社会を作ることにも全力で立ち向かう姿勢を見せた。