ベストセラー作家×ヒットメイカー監督による前代未聞のサスペンス

『ソロモンの偽証 前篇・事件』

 数々のベストセラー小説を生み出してきた宮部みゆきが、構想15年、執筆に9年を費やしたミステリー巨編が、国内の映画賞を総なめにした『八日目の蟬』チームの手で完全映画化。『前篇・事件』と『後篇・裁判』の2部作で公開される。

 ある生徒の死の真相を、子供たちが“学校内裁判”を開き、自分たちの手で解明していくという衝撃的なストーリーを、巧みな人間描写とスリリングな展開で描写。学校というある意味閉ざされた空間を中心に、生徒、教師、親、マスコミ、警察それぞれの思惑が絡み合う、異色かつ壮大なヒューマンミステリーだ。

 その中核を担う生徒役には、1万人にも及ぶ候補者の中から1年強に渡る選考と研修期間を経て選ばれた新鋭33人。本作の役名で俳優デビューを果たした藤野涼子を筆頭に、それぞれ難しい役どころを見事に体現。共演は、佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美、小日向文世、黒木華、尾野真千子ら日本を代表する豪華俳優陣。子供たちの鮮烈な演技とベテラン陣の成熟した演技が、想像を超える化学変化を引き起こしている。

 登場人物の背景で描かれるいじめや自殺、教育、報道、親子関係など、現代が抱えるさまざまな社会問題もさることながら、心の光と闇という根源的なテーマに、誰もが心揺さぶられずにはいられない。事件から校内裁判が動き出すまでを描く、サスペンスフルな前篇で衝撃を味わうべし。

STORY:クリスマスの朝。中学2年生の藤野涼子は雪の積もった校庭でクラスメート・柏木卓也の死体を発見する。警察は屋上からの飛び降り自殺と断定するが、卓也が同じクラスの生徒に殺されたとする告発状が学校やマスコミ、刑事を父に持つ涼子の元にも届く。

監督:成島出 出演:藤野涼子、板垣瑞生、石井杏奈他/2時間1分/松竹配給/3月7日より全国公開(『後篇・裁判』は4月11日より公開)http://www.solomon-movie.jp/