ZST.44 本紙イケメンコラムに登場の伊藤が第3代王者に輝く 

 総合格闘技「ZST」の2015年開幕戦「ZST.44」が22日、東京・ディファ有明で開催された。メーンで行われた「ZSTフライ級タイトルマッチ」で挑戦者・伊藤盛一郎が王者・八田亮を2R 3分9秒、 TKOで破り、第3代王者に輝いた。

 伊藤は元修斗世界フェザー級王者でZST、HERO'Sでも活躍した勝村周一朗の秘蔵っ子として、昨年2月にZST本戦にデビュー。以降、順調に勝ち星を重ね、1年で王座挑戦にこぎつけた。一方、八田はこの試合を最後に料理人になるという夢を追いかけるため、格闘家としての活動をいったん休止するという。

 ここで八田に勝ち逃げされるわけにはいかず、伊藤にとっては何がなんでも負けられない戦いだった。

 伊藤は右フックからタックルにくる八田を組み止め潰し、パンチ。スタンドではヒザを叩き込むなど、1R序盤から落ち着いた動きを見せる。中盤には八田の右フックを食らいふらつく場面もあったが、なんとか持ちこたえ、追ってくる八田に組み付き勢いを止めると、打ち合いからの右フックで八田を倒し、上のポジションをキープするやパウンドの嵐。あわやKOという場面を演出する。

 2Rに入ると伊藤は重い右のロー、ミドル、ハイで八田を削っていく。タックルで戦況の打開を図った八田だったが、伊藤はこれを潰し、上を取ってパウンド。猪木アリ状態になってもキックを放ち続ける。最後はコーナーに下がった八田に飛び膝蹴り。腰が落ちた八田にパウンドの連打を浴びせたところでレフェリーが試合を止めた。

 伊藤は「自分の実力はまだこんなものではないです。今日がゴールではなく、ここからがスタート。ZSTを盛り上げるのは自分だと思っているので、これからもよろしくお願いします」とアピールした。

 伊藤の今後について、ZSTの上原譲代表は翌日の会見で「オファー次第で国内の他大会に王者として出場することも、海外で試合をすることもある。海外での試合は全然違うものなので、そういう試合も経験してもらいたい。彼は将来的にはUFCといった大会に出ていくような存在だと思っているので、ZSTとネットワークのある海外の大会に行って、アウェイというものはどういうものなのかということを経験するのもいいと思う。逆に他団体の選手がZSTに上がって伊藤と戦うこともある。どちらにしても彼にとってプラスになるテーマのある試合を組んでいきたい」と語った。

 今年は他団体でもフライ級で熱い戦いが展開されており、今後の伊藤の戦いにも注目が集まる。

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 セミでは「ZSTウェルター級タイトル次期挑戦者決定戦」が行われ、山田崇太郎と久保輝彦が対戦。グラップラーの山田とストライカーの久保という構図だったが、山田がいきなりのタックルからグラウンドで久保をコントロール。アキレス腱固めをしのがれると、今度は首をターゲットに定め、フロントチョークに移行。がっちり決まり、久保はタップするしかなかった。1R 1分39秒、フロントチョークスリーパーで山田が勝利を収めた。

 タイトル挑戦権を手に入れたものの、ここで山田が「4月から上演される美輪明宏さんの『黒蜥蜴』という舞台で役者デビューすることになりました!」と衝撃の発表。

 タイトル戦は「ZST.45」(4月12日)、「ZST.46」(5月24日)での開催が予定されているのだが、公演期間中ということもあり、今後の成り行きが注目されるところ。

 王者の濱岸正幸が試合後リングに上がり、「俳優デビューおめでとうございます。打撃でも寝技でも負けないんで、いい試合して防衛します。しっかり勝ってZSTの王者は自分だということを証明したい」と応えたが、果たして…。

 この日は初代ZSTウェルター級王者だった内村洋次郎の約3年3カ月ぶりとなるZST復帰戦が行われた。対戦相手のヒロキは元ウェルター級王者の山田哲也、修斗2013年新人王の川名雄生に続く“SHINWAの第三の男”との呼び声も高い24歳。いわば今のZST体現する選手だ。

 カード発表時の会見では「ファンだった選手と戦えてうれしい」と語っていたヒロキは開始早々に左フックで内村を下がらせる。しかし内村もカウンターの右フックを返すと、試合は壮絶な打撃戦に。途中、ヒロキの左フックでバランスを崩す場面もあったが、最後は内村がコーナーに詰め、右ストレートでダウンさせると追撃のパウンド連打でTKO勝ちを収めた。

 内村は「ヒロキ選手、めっちゃパンチ効きました。自分もこれからどんどん強い相手と戦っていかないといけないんですけど、それと一緒にZSTも盛り上がっていければいいなと思っています」と挨拶。

 わずか2分9 秒の戦いではあったが、内村が右目下と鼻から出血するほどの激しい戦いを見せたヒロキにとっては勝利は逃したものの、“ZSTの今”をきっちり見せつけた一戦となった。