Krush.52 -67kg戦は牧平がドロー防衛

 立ち技格闘技「Krush.52」が14日、東京・後楽園ホールで開催された。
 メーンでは「Krush -67kg級タイトルマッチ」が行われ、王者・牧平圭太は渡部大基と延長にもつれ込む熱戦の末、ドローながら2度目の防衛を果たした。
 蹴りの牧平、パンチの渡部の図式となったこの試合。「蹴り壊す」「殴り壊す」がキーワードとなっていた。
 1Rから渡部が積極的に前に出て圧力をかけ、主導権を握る。ロープを背にして戦う時間が続いた牧平だったが、要所ではロー、ミドルを集中的に放ち、渡部の突進を許さない。
 パンチの距離とキックの距離。間合いによって局面が大きく変わるこの試合。
 2Rには渡部のテンカオで飛び込んでからの左ストレートで牧平が右まぶたから出血する。
 優勢に試合を進めた渡部だったが、試合後、「悪い癖が出てしまった」と振り返るとおり、手応えを感じていたあまりに、ややパンチが大振りになり、スタミナをロス。3Rには牧平のロー、ミドルで足が止まる場面もあり、3R終了時点では三者三様のドロー。延長戦はともに死力を尽くしての打撃戦を展開し、タイムアップ。ジャッジの1人が渡部に入れたものの2人がドロー。牧平がドローながら防衛に成功した。
 試合後、牧平は「勝利の女神がちょっと自分に傾いただけ。泥臭くても勝つのが今日のテーマだったので、これが今の自分ととらえて、これからしっかり練習してもっと強くなります」と振り返った。
 一方、渡部は「ツメが甘かった。最後、もうちょっといければ。悔しい。チャンピオンはタフだった。ドローも負けなんで、負けたまままではいられない。やり返したい」と語った。