WRESTLE-1 ZERO1の鈴木がKAIに圧勝 第4代王者に

 プロレスリング「WRESTLE-1」の「WRESTLE-1 TOUR 2015 Cherry blossom」が1日、東京・後楽園ホールで開催された。メーンでは前回の後楽園大会で武藤敬司を破り第3代王者に就いたKAIがZERO1の鈴木秀樹を挑戦者に迎え、「WRESTLE-1チャンピオンシップ」の初防衛戦に臨んだが、鈴木のダブルアームスープレックスからの体固めで6分57秒、ピンフォール負けを喫し、他団体へのベルトの流出を許してしまった。

 この日の対戦に至るまでに2人は3月12日のZERO1とWRESTLE-1の対抗戦「KASSEN2」の5対5綱引きマッチでシングルマッチで対戦。結果は両者リングアウトのドローだったものの、鈴木がスリーパーホールドでKAIを絞め落とすなど内容では圧倒していた。

 この日もフィニッシュはドラゴンスープレックスからスリーパーホールドで絞め落としたうえでのダブルアームスープレックスと完膚無きまでに叩き潰した。

 試合後、浜亮太が「次、倒すのはこの俺だ!」と挑戦をアピール。会見でも「どいつもこいつもだらしねえ。あんな品格のないチャンピオンを見たのは初めて。俺がいってやる」と怒りの表情で改めて挑戦を宣言した。

 一方の鈴木はリングでは無言のまま。会見では「見ての通り。武藤敬司に譲ってもらった人間と力で勝ち取った人間の差」と試合を振り返り、浜のアピールについては「去年は何していたんですか? 前座でお茶濁していたでしょ。何で挑戦してきたのか。前座でやっている奴が急に強くなるんですか?」と辛辣コメント。そして「WRESTLE-1は武藤敬司そのもの。それ以外は“その他”。それはみんな分かっているでしょ。みんな見たかったのはKAI vs鈴木じゃなくて、武藤vs鈴木。KAIとやったって結果が予想できるでしょ」と徹底的にこき下ろし、次の防衛戦の相手に武藤を指名した。

チーム246が6度目の防衛

 セミファイナルでは「WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ」が行われ、カズ・ハヤシ、近藤修司のチーム246にAKIRA、征矢学のnew Wild orderが挑戦。今回で3度目の挑戦の挑戦となるワイルド軍はこの日に向け、国道246号線の静岡から東京まで123キロを自転車で走破するという特訓を敢行。その模様が試合前のビジョンで流された。その勢いで入場も自転車。花道に注目していた観客は思いもかけない入場にびっくりで、試合前から会場をワイルド軍の空気に染めた。

 映像の中では特訓について「結局は何もなかった」とつぶやいた征矢だったが、試合ではいつもは見せない軽いフットワークを披露。チーム246の巧みなロープワークにも幻惑されることなくしっかりついていき、逆にそれを上回る動きを見せるなど、特訓の成果を垣間見せた。

 終盤には征矢のワイルドボンバー、デスバレーボム、AKIRAのムササビプレス、ドラゴンスープレックスで近藤を追い込むも、そのたびにカズが絶妙なタイミングでカットに入り、フォールを奪えない。最後は近藤のキングコングラリアットにAKIRAが一回転。カズが征矢のカットを許さず、近藤が3カウントを奪い6度目の防衛に成功した。

 また今大会から「WRESTLE-1クルーザーディビジョン 初代王者決定トーナメント」がスタート。吉岡世起、田中稔、エル・イホ・デル・パンテーラ、アンディ・ウー、藤原ライオン、大和ヒロシ、児玉裕輔、カズ・ハヤシの8人が参加。この日は田中vs吉岡、ウーvsパンテーラの2試合が行われ、田中とパンテーラが勝利を収め、準決勝に進出した。4月19日の川口大会でカズvs児玉、大和vs藤原戦が行われ、5月5日の後楽園大会で準決勝と決勝が行われる。

 その5月5日大会にはザ・グレート・カブキの参戦も決定。グレート・ムタ、TAJIRIとタッグを結成する。