ZST.45  GTタッグ王者決定トーナメントで宇野組と戸井田組が決勝進出

 総合格闘技「ZST.45」が12日、東京・新宿FACEで開催。「第二代GT(グラップリング)タッグ王者決定トーナメント」の準決勝2試合が行われ、戸井田カツヤ、齊藤曜組と宇野薫、植松直哉組が勝ち上がり、「ZST.46」(5月24日、東京・ディファ有明)で行われる決勝に駒を進めた。

 総合格闘技でタッグマッチというZSTならではの試合形式。ルールは15分一本勝負。タッチは5回まで。時間内に勝敗がつかない場合はジャッジ3人による判定となる。

 戸井田、齊藤組はZST代表チームである牧野仁史、太田裕之組と対戦。参戦会見からその独特な話術とたたずまいで他チームを翻弄してきた戸井田、齊藤と「ZSTのグラップリングが一番すごいことを証明したい」という思いを持つ牧野、太田という、ある意味水と油の2チーム。

 戸井田組はじゃんけんで先発を決めるパフォーマンスで戸井田、ZST組は牧野が先発で試合が始まった。

 握手を求めてきた牧野の腕をいきなり極めにいくなど、ゴングが鳴ると戸井田も試合モードに切り替わる。5回のタッチをいかに使うかも勝敗を左右するこの試合形式。現役から離れておりスタミナに不安のある戸井田は齊藤に任せる時間を長くし、自らは要所を締める作戦を取る。しかしコーナーに控えているときも「俺、もうタッチしないから極めちゃえ~」 といった“口撃”で参加。揚げ句に“牧野コール”を要請するなど、会場をトイカツワールドに染め上げる。ギロチンチョークのイメージが強い齊藤も、足関節で牧野と渡り合うなど優勢に試合を進め、判定で勝利を収めた。

 牧野、太田もそれぞれ得意の足関節、腕関節を繰り出し、中盤には太田が戸井田をフロントチョークでタップ寸前まで追い込む場面もあった。試合後もまだまだ体力が残っていることをアピールしたが、老練な戸井田の作戦にペースを狂わされた格好で、準決勝で姿を消すこととなった。

 宇野、植松組は勝村周一朗、伊藤盛一郎の師弟タッグと対戦。ベテラン3人に先日ZSTフライ級王者となった伊藤が交じってどんな戦いが展開されるのか、興味深い一戦となった。

 先発は宇野と伊藤。圧倒的にキャリアで勝る宇野が細かい動きでペースを探ろうとすると、伊藤は飛びつき逆十字を狙うなど躍動感あふれる動きで“らしさ”を見せる。しかしこの試合に最も“らしさ”を見せたのは植松だった。伊藤を足払いで転がし熱くさせるやバックを奪い瞬時にバックドロップで投げ捨てるなど、“国内一の技術”といわれる動きで若い伊藤を翻弄。ゴング間際には足関節を極めにかかるなど、不安視されていたスタミナも問題なく15分を戦いきった。極めかけている段階でタッチされるなど一本を取ることはできなかったが、判定で勝利を収め、決勝に駒を進めた。
 決勝に向け戸井田は「予想通りあの人(宇野)が上がってきた。今まで和術慧舟會の先輩で尊敬している選手ですが、今回は道場も別なので、宇野薫越えを目指そうと思っています。決勝に向けての課題は、スタミナ。スタミナをつけて15分フルに動けるようにしたい」と話した。

 宇野は「今日は何が何でも勝ちたかったから良かった。相手はよく一緒に練習しているので手の内が分かっているところもあって、戦いやすところもあったが、試合だと違うな、と感じた」、植松も「勝って次につながったのが率直に良かった」とそれぞれ振り返り、決勝に向けての課題として宇野は「タッチの回数。5回は意外と早かった。ペース配分と含めて、しっかり考えて臨みたい」と話した。

 また対戦した伊藤について植松は「元気が良かった。警戒してくれているところが見えたので、試合としてはちょっと得したかな?という感じ。もっと若さを前面に出して来られると嫌だったんですけど、ちょっと緊張していたのか、合わせてくれたので特別にやりにくいということはなかった」、宇野は「やはりチャンピオンになって自信がついてきているので、試合でも思いきりきていた。いい選手だと思います」と語った。
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 またこの日は今後のフライ級戦線を占う一戦となる上原佑介vs坂巻魁斗戦が行われ、坂巻が1R3分9秒、腕ひしぎ三角固めで一本勝ちを収めた。

 坂巻は宮田和幸の秘蔵っ子のこの春まで高校生だった18歳。昨年11月のデビュー戦でフロントチョークで一本勝ちし、この日もタイトル挑戦寸前のポジションにいる上原に一本勝ち。今後のファイトに注目が集まる。