7・26修斗 のび太vs澤田の世界フライ級戦決定 宇野薫も参戦

 プロフェッショナル修斗公式戦7月26日後楽園ホール大会のカード発表会見が10日、都内で行われ、世界フライ級チャンピオンシップ、王者・内藤のび太vs挑戦者・澤田龍人戦が発表された。
 内藤は昨年9月に室伏シンヤを破り、王座に就いて以来の試合で初防衛戦となる。フライ級は昨年行われたインフィニティリーグで内藤と同門の飛鳥拳が優勝。しかし内藤、飛鳥ともに同門対決を望まなかったことから防衛戦が行われていなかった。
 この間、過去にタイトル挑戦の経験もある猿丸ジュンジが2連勝。そして5月の後楽園大会では飛鳥を1RKOで破り挑戦権を得たものの、試合前に負った怪我により今回は挑戦を辞退。今回、澤田の挑戦が実現した。もっとも澤田はインフィニティリーグで飛鳥に敗れ2位に終わったものの、今年2月の新宿大会で当時ランキング1位だった正城ユウキをKOで破り、現在は同級3位の実力者。近い段階でのタイトル挑戦も予想されていた。
 会見には例のごとくジャイアン貴裕同伴で出席した内藤。まずはジャイアンが「やっと巡ってきた初防衛戦ってことで、のび太も気合が入っている。澤田選手が弱冠19歳でここまで来たのは凄いが、のび太の歩んできた人生に比べれば薄っぺらいですね。のび太がこれまでどれだけ虐げられてきたかを思えば大したことないです」と代弁すると、内藤は「だいたいそんな感じです…」とポツリ。
 一方、澤田は「のび太選手は強いんですけど、修斗を盛り上げていないと思うので、僕がベルトを取って修斗、そして格闘技界を盛り上げたい」と語った。
 試合についてはジャイアンが「のび太はスタミナの化け物なんで、5分5Rの勝負なら誰も勝てません。目くるめく、のび太ワールドを澤田選手にはみっちり味わってもらおうと、のび太は言ってます」と代弁すると澤田は「スタミナが凄いあって粘り強い印象。本当は5R戦いたいんですけど、疲れちゃうんで、早めに一本を取りに行きたい」と語った。
 キャラにばかり目がいってしまうが内藤は現在無敗の実力者。一方の澤田は松根良太以来の10代での世界王者を狙う逸材。今年はどの団体でもフライ級戦線が活発だが、そのなかでもいろいろな意味で話題を集める一戦となりそうだ。

 この日は合わせて環太平洋ウェルター級チャンピオンシップ、王者・松本光史vs挑戦者・川名雄生戦も発表された。
 初防衛戦となる松本は4月に太尊伸光を破って王座に就いたばかり。川名は修斗参戦以来、圧倒的なテイクダウンの強さで4戦4勝。今回の挑戦にこぎつけた。
 ともに「修斗にはもう一つベルト(世界王座)がありますので、今回の試合内容がアピールになればいい」(松本)、「どんどん上を狙いたい。正直、立ち止まっている時間が無いので、行けるところまで行きたい」(川名)と“世界”を見据えた戦いとなる。
 タイトル戦以外でも注目のカードが並ぶなか、最も気になるのが宇野薫の参戦。ライト級戦で大澤茂樹と対戦する。
 宇野は1月の後楽園大会の第6代環太平洋ライト級チャンピオン決定戦で松本好史に敗れて以来の参戦。この間、ZSTで行われた「第二代GT(グラップリング)タッグ王者決定トーナメント」で優勝し、ベルトを巻き、40歳を迎えた今もその実力に衰えはないことを証明した。
 修斗のライト級は5月の後楽園大会で松本ジュニア(中村好史から改名)が初防衛戦で斎藤裕に敗れるなど混沌状態。
 この試合に関してはサステインの坂本一弘代表が「ライト級は世界王座が空位になっているので、今後を占う意味では重要な一戦となる。勝者が次の段階に進んでいく可能性が非常に高い」と語ったように、“次”を見据えた試合となりそうだ。