『SHORT SHORTS FILM FESTIVAL & ASIA 2015』閉幕!

無料上映で今年も大盛況! アジア最大級の国際短編映画祭 授賞式リポート

米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2015』(SSFF & ASIA 2015)が大盛況のうちに閉幕。15日、都内で行われたアワードで発表された未来のアカデミー賞監督は!?

無料上映&豪華イベントで今年も大盛況

 6月4日の「ショートフィルムの日」に、鉄拳や、May.J、斎藤工ら豪華な顔ぶれがオープニングセレモニーに出席、華やかに開幕した『SSFF & ASIA 2015』。今年は上映会場数も増え、例年以上に多彩な企画がめじろ押し。オフィシャルコンペティションをはじめ各部門で上映される世界各国から集まった選りすぐりのショートフィルムを無料で鑑賞できるとあって、どの会場も大にぎわい。フィルムメーカーや観客が会場で交流する光景も、本映画祭ではおなじみだ。盛況だったのは無料上映だけではない。豪華ゲストが来場するスペシャルイベントは、予約チケット売り切れが続出。韓国の人気俳優チョン・ウソンのトーク&上映イベントや、『インターステラー』でオスカーを受賞したイアン・ハンター氏を招いたセミナーイベントなど、豪華なゲストとともにショートフィルムの魅力や可能性を感じた観客も多かったはず。

s-IMG_0895.jpg  映画祭代表・別所哲也やフェスティバルアンバサダーのLiLiCo、フィルムメーカーも参加して表参道清掃活動「スイーパーズ」を実施された。

レッドカーペットの先は米国アカデミー賞へ

 ショートフィルムが放つ無限の可能性を感じた映画祭が15日の授賞式で幕を閉じた。各部門の審査員やフィルムメーカー、ゲストのセレブら豪華な顔ぶれが次々とレッドカーペットに登場し、華やかにスタートしたアワードセレモニー。最初に発表となったのは、CGアニメーション部門。優秀賞に輝いたのは、影絵表現を見事に生かしたCG作品『ベンディート・マシンV-引き金を引け!』。ミュージックショート部門の発表では、受賞監督たちに加え、楽曲提供したアーティストのGLAYとKANA-BOONも登場。この日は、SSFF&ASIAとAKB48がコラボしてショートフィルムを製作するプロジェクト・AKB ShortShorts project『9つの窓』の製作も発表され、9本製作されるショートフィルムにそれぞれ出演する北原里英、茂木忍、中西智代梨が代表で出席。サスペンスタッチの作品に出演した中西は「怖い人だと思ってもらえたらうれしい」と意気込みを語った。一方『オモクリ監督』のお笑い芸人監督たちは受賞作品発表前にもかかわらず劇団ひとりが「来年頑張ります」と答えると会場も思わず爆笑。予想通り、惜しくも受賞ならず。

 そしてお待ちかねのオフィシャルコンペティションの発表。本部門では、インターナショナル部門、アジア インターナショナル部門、ジャパン部門の各優秀作品が選出され、その中からグランプリが選ばれる。グランプリは翌年の米国アカデミー賞のノミネート候補作品になる。インターナショナル部門優秀賞はチュニジア出身のロットフィ・アコー監督の『父親』。ジャパン部門優秀賞(東京都知事賞)は沖縄出身の岸本司監督の『こころ、おどる』。そしてグランプリを手にしたのは、アジア インターナショナル部門の優秀作品『キミのモノ』のレザ・ファヒミ監督。子供の視線を通して世界の問題にも目を向けさせる見事な作品、と審査員たちは一様に絶賛。「撮影を行った7日間、私たちは子供の視線で世界を見ていました。本当に受賞できてうれしい」と喜びをあらわにした。

 6月24日(水)〜26日(金)にユナイテッド・シネマ豊洲で受賞作品を中心に上映されるので映画祭で見逃した人はぜひ足を運んでみては。

SSFF & ASIA 2015 受賞結果一覧

【CGアニメーション部門】優秀賞『ベンディート・マシン V - 引金を引け! 』ジョシー・マリス監督
【ミュージックShort部門 】UULAアワード『しおり』藤原伊織監督(アーティスト:種ともこ 楽曲:「笑ってて」)/シネマチックアワード『生きてゆく 完全版』Ikiteyuku Full ver.(アーティスト:KANA-BOON  楽曲:「生きてゆく」)/シネマチックアワード特別賞『疾走れ!ミライ』ARATA監督(アーティスト: GLAY 楽曲:「疾走れ!ミライ」)
【Fashion Short of the Year】『ハリウッド・ポートフォリオ』Jason Bell監督
【インターナショナル部門】優秀賞『父親』ロットフィ・アコー監督/オーディエンスアワード『蛍を追いかけて』Lee Whittaker監督/ベスト・アクター ピーター・フォークナー(『我慢できない』)/ベスト・アクトレス ネリ・ツァイ(『新しい家族』)
【アジア インターナショナル部門】優秀賞『キミのモノ』レザ・ファヒミ監督/オーディエンスアワード『自転車』Mailesan Rangaswamy監督/ベスト・アクター ユイ・ワーン(『白と黒』)/ベスト・アクトレス ウー・クーシー(『海の上の宮殿』)
【ジャパン部門】優秀賞『こころ、おどる 』岸本司監督/オーディエンスアワード『ゴッサム ジャンブル パフェ』Yuki Saito監督/ベスト・アクター 福島慎之介(『小春日和』)/ベスト・アクトレス 一栁みのり(『きらわないでよ』)
【グランプリ】『キミのモノ』レザ・ファヒミ監督