WRESTLE-1 近藤を退け二度目の防衛を果たした鈴木にKAIが丸刈り挑戦アピール!

 プロレスリング「WRESTLE-1」の「WRESTLE-1 TOUR 2015 OUTBREAK」が18日 、東京・後楽園ホールで開催された。
 メーンは、WRESTLE-1チャンピオンシップ、第4代王者である鈴木秀樹が近藤修司を迎え撃ち、19分25秒、得意のダブルアームスープレックスで二度目の防衛を果たした。
 体格差を経験差で跳ねのけようとする近藤は、序盤から果敢にヘッドロックを仕掛けに行く。しかし膝蹴りからのエルボーをもらい体勢を崩したあたりから徐々に鈴木のペースに。コブラツイストからストレッチボム、エルボーを見舞われた近藤は大の字でダウン。カウント9で立ち上がるも、鈴木の膝が襲い掛かる。両者が首をとりあいカウント2の攻防が続いたのち、近藤がキングコング・ラリアットを決めるが、その後の打ち合いを制した鈴木が極め付けのエルボーを叩き込む。最後は必殺技のダブルアームスープレックスで3カウントを奪った。
 試合後、KAIがリングに上がると、「覚悟を見せる」と、おもむろに頭髪を剃りはじめる。対する鈴木はあきれた様子で「次、やってやってもいいけど、これでオマエ終わりだからな? もう誰にも気ィ使ってもらえないからな?」と冷たく言い放つ。しまいには会場から「鈴木やらなくていいよ」と野次が飛ぶ始末。孤高のKAIは意地を見せられるのか?
 セミファイナルでは「Road to KEIJI MUTO スペシャルシングルマッチ」が行われ、吉岡世起を下して権利を獲得した黒潮“イケメン”二郎の挑戦を13分7秒、ムーンサルトプレスで武藤敬司が退けた。
 入場曲である福山雅治の『HELLO』が流れるなか、たっぷりと時間を使いアピールする黒潮を会場は“イケメン”コールで盛大に迎える。
 序盤、武藤をかく乱する動きで観客を魅せるも、すぐさまグラウンドに持ち込まれてしまった黒潮。その後もドラゴンスクリュー連発からの膝固めや足4の字固めから逃れるのに精一杯でなかなか攻めに転じられない。一方、極めにかかる武藤に対しては客席から大ブーイング。延髄斬りからボディープレスの連続で好機となった黒潮が当初の宣言通りムーンサルトプレスを繰り出すもカウント2で返した武藤がドラゴンスクリューからシャイニングウィザードで反撃、そして伝家の宝刀ムーンサルトプレスを決め、若き挑戦者から3カウントを奪った。
 試合後、武藤は黒潮について「未来を背負ったレスラーの一人」と称するも、「ジャケットを使いこなせていない」と、グレート・ムタ戦を機に小川直也が柔道着の着用をやめたことを引き合いに出して指摘。試合中に自身が受けたブーイングについては「しょせんは判官びいきでしかとらえてないから、パフォーマンスが受けてるだけ。パフォーマンスだけではお客さんはすぐに飽きるし、彼(黒潮)は引き出しをもっと増やせると思うから、それだけで終わってほしくない。」と、この経験を糧に黒潮の成長を願う。また、「イケメンごときにムーンサルト出すのもシャクだから一瞬迷ったんだけど、仮にもオレの冠がついているトーナメントを勝ち上がってきたことに敬意を表した」とコメント。

 一方、最大級の声援を背に奮闘した黒潮は、「プロレス人生で一番のヤマ場だと思って闘ったけど、強い。」と噛み締めた。また「今、この日本で、やれることを出しきった気がする」と意味深な言葉も残し、最後には「武藤さんありがとうございました。フィニッシュ」と感謝で締めくくった。
 また、「“new Wild order”入団査定 6人タッグマッチ(AKIRA、征矢学、熊ゴロー vs 5代目ブラック・タイガー、葛西純、村瀬広樹)」では、13分10秒、葛西純が熊ゴローをリバース・タイガードライバーで下し、“new Wild order”入りを決める。敗北を喫したものの奮闘した熊ゴローとAKIRAとの4人で再始動となる。
 試合後、粛々とコメントを求めてきた征矢に対し葛西は「学チャンよぉ、オメーとオレっちがやるからには、テッペンだよ。タッグタイトル狙っていこう」と返す。それに呼応した征矢が「純チャンがそこまで言うならふたりでタイトルを獲る」と宣言。現タッグ王者チーム246への挑戦を表明した。
 

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 またWRESTLE-1は公式マスコット・キャラクターに「武藤ベアー」が就任したことを発表。これについて高木三四郎CEOは、「就任して真っ先に武藤ベアーを公式キャラクターにするべく動いた。子ども、女性からファミリー層へファンを拡大するためにマスコットの存在は大きい。撮影会など、色々と展開していきたい」と語り、武藤ベアーに対して「これからコキ使う…いやいや、頑張ってもらうからな! 大丈夫?!」とエールを送った。

 なお今大会の結果を受け、7月4日の新宿FACE大会で「WRESTLE-1クルーザーディビジョンチャンピオンシップ」王者・田中稔vs挑戦者・吉岡世起、7月12日の後楽園ホール大会で「WRESTLE-1チャンピオンシップ」王者・鈴木秀樹vs挑戦者・KAIと「WRESTLE-1タッグチャンピオンシップ」王者組・カズ・ハヤシ、近藤修司組vs挑戦者組・征矢学、葛西純組という3つのタイトルマッチが行われることが発表された。