【全世界空手道選手権大会 直前緊急企画】女子は2連覇目指す将口と加藤の華麗なる組手に注目

 フルコンタクト空手の世界最高峰の大会「第11回全世界空手道選手権大会」(東京・東京体育館)の開催がいよいよ今週末の10月31日、11月1日に迫ってきた。

 今回紹介するのは女子の部。
 女子は2007年の第9回大会から世界大会が行われるようになり、今回が3回目。
 1回目こそハンガリーのヴェロニカ・ソゾベトスの優勝を許してしまったが、2回目の前回大会では将口恵美が王座を奪還した。

“小よく大を制す”こそが武道の真髄であるとはいえ、「体格で劣る日本女子が優勝するのは厳しい」という声もあった。そんななか将口は2009年の「第4回カラテワールドカップ」でリトアニアのマルガリータ・キウプリートに喫した屈辱的な敗北からフィジカルの強化に取り組み、世界大会の決勝でそのマルガリータにリベンジを果たした。

 その後、怪我もあって思うような成績を残せていない将口。今年の「第5回カラテワールドカップ」の決勝ではマルガリータに敗れ逆リベンジを許してしまった。 “今大会が最後の試合”となる将口にとってマルガリータの不出場は無念だが、それを晴らすには2連覇を達成するしかない。

 今大会では43名がエントリー。そのうち日本人選手は10名。シード選手は日本の加藤小也香とハンガリーのチェンゲ・ジェペシとなった。

 加藤は前回大会では敢闘賞を受賞。華麗なフットワークで大きな選手を翻弄するや、後ろ回し蹴り、上段回し蹴りといった大技を披露。その戦いっぷりは多くの観客の印象に残るものだった。その後、研さんを積み、昨年の「第1回全日本フルコンタクト空手道選手権」女子中量級を制覇。続く「第46回全日本空手道選手権大会」でついに優勝を果たし、今や日本のエースといっても過言ではない存在。またその“ツヨカワ”ぶりも相まって、さまざまなメディアで取り上げられるなど、女子空手の認知拡大にも一役買っている。今大会の活躍次第では大きくブレイクすることも十分考えられるだけに、本紙読者にはまず名前だけでも記憶に留めておいてほしい。

 日本勢はその他にもワールドカップ3連覇の佐藤弥沙希、他流派ながら出表権を勝ち取った菊川結衣、木村敏代など精鋭揃い。男女優勝での王座死守へ向け大和撫子魂で挑む。

 海外勢に目を向けると、チェンゲは2013〜14年のヨーロッパ大会女子重量級を連覇した誰もが認めるヨーロッパ最強の選手。今大会の優勝候補の筆頭だ。2014年大会ではチェンゲに敗れ準優勝に終わったもののリトアニアのノラ・ヴァズネリテは身長180cmの長身選手。小柄な日本勢にはやっかいな相手となりそうだ。

『第11回オープントーナメント 全世界空手道選手権大会』
【日時】10月31日(土)〜11月1日(日)(初日9時開場、10時試合開始/決勝日9時開場、10時試合開始)【会場】東京体育館(千駄ヶ谷)【チケット問い合わせ】サンライズプロモーション東京(TEL:0570-00-3337=10〜18時 〔HP〕 http://sunrisetokyo.com/ )【テレビ放送】BS-TBS:11月23日(月・祝)放送時間:14時〜15時54分