年末開催の「RIZIN」で元大関・把瑠都が格闘家デビュー

 年末に開催される格闘技イベント「RIZIN」が22日、都内で会見を開き、『RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2015 さいたま3DAYS』(12月29〜31日、さいたまスーパーアリーナ)に大相撲の元大関・把瑠都ことホーヴェルソン・カイドが参戦することを発表した。

 把瑠都は現在30歳。エストニア出身で、初土俵から8場所という当時は史上3位タイのスピードで十両昇進。その後、度重なるケガに見舞われながらも大関に昇進。綱取り目前までいったものの、やはりケガに泣き、最後は十両にまで陥落。28歳の若さで引退した。

 把瑠都は「今回、ピーター・アーツさんと小路晃さんの力を借りて、世界一強い格闘家を目指して頑張りたい。私も楽しみですが、皆さんも楽しみにしていてください」と挨拶。引退後については「1年くらい前からいろいろな練習をしていた」とのことで、「今回こんな大きなチャンスが来て、“ここでやらないと、いつやるの”という気持ちです」と参戦への決意を語った。

 把瑠都は19歳まで柔道をやっており、その後、相撲へ転向。本人は寝技への対処は問題ないと考えているようで、課題は打撃となるが「(打撃の経験は)相撲界に入る前にナイトクラブでセキュリティーをやっていたので、そのときにいっぱい経験があります。いろんなことがありました(笑)」と話した。

 会見に同席した高田延彦統括本部長は「未来に向けて世界のMMAを背負って立つ逸材。日本人は小が大を制すというところで溜飲を下げるという国民性がありますが、把瑠都選手にはでかくて強くて憎たらしい、でんと構えた、世界で一番を目指すファイターになってもらいたい」と期待した。

 把瑠都はこれからエストニアに戻って、現地の選手とトレーニング。その後日本に戻って親交のあるアーツと打撃のトレーニングを積みデビューに備えるという。