濱田岳 ドラマ『釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助』でハマちゃん熱演!

SPECIAL INTERVIEW
 2015年も残すところあと1カ月と少し。話題作が並んだ秋の連続ドラマも折り返しを迎えている。そんななかでスタート前から今季最大の目玉と注目も期待も集めていたのが、『釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助』(テレビ東京系、金曜20時〜)だ。国民的人気シリーズの初の連続ドラマ化。ハマちゃんこと浜崎伝助を演じる濱田は、「毎日が楽しくてたまらない」という。
 テレビドラマと視聴率。両者を切り離して考えることは到底難しい。ドラマがスタートすると、数字が飛び交い、放送回を重ねるほどにその推移がニュースになる。ドラマ『釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助』もまた、同様に報じられているが、印象的なのは同時に語られる「おもしろい!」「笑った!」「おいしそう…」など、ポジティブな声の多さだ。

「そう思っていただけるとうれしいですね。完成した初回を見たとき思ったのは、(自分の演技が)硬いなあ、緊張してるなあってことだったんですよ。いま撮影したら違うのに!って反省しちゃいました。今はもう撮影もずいぶんと進んでいるし、毎日楽しくて仕方がないって感じでやっているので」

 放送前後の報道などで映画シリーズのファンであると公言してきた。釣りバカのファンがその世界に入る。インタビュー中には明るい笑顔を見せた濱田だが、やはりプレッシャーは避けられなかったという。

「僕にとってハマちゃん、浜崎伝助を演じるってことはとてつもないことなんです。自分が映画シリーズが大好きだから、あの面白さをどうにか生かしたい、釣りバカの世界を僕が汚しちゃいけないっていう気持ちが強くてとても緊張していました」

 緊張や気負いを和らげてくれたのは共演の西田敏行。映画シリーズで、22年にわたって、ハマちゃんを演じてきた西田は、このドラマで鈴木建設の社長・“スーさん”こと鈴木一之助を演じる。映画で三國連太郎さんが演じていた役だ。

「西田さんがおっしゃったんですよ、新しいものを作っていきましょうって。みんなが(濱田を)選んだのだから、あなたの思うようにやりなさい、と。とても優しい言葉をかけてくださいました。それに、西田さんも緊張しているって。西田さんはもちろん吹越満さんだって、広瀬アリスちゃんだって、キャストもスタッフもこのドラマに関わっている人はみんな同じ気持ちなんですよね。自分ばっかり気負ってかっこ悪かったなって今となっては思います(笑)」

 映画シリーズファンにとっては、長きにわたって慣れ親しんできた西田のハマちゃん。濱田が「西田さんにはなれない。僕なりのハマちゃんを演じていくしかない」と思い切ったところで、そう簡単に気持ちは切り替えられるものではない。それでもとにかく、「新しいもの」を目指し、そして信じて、撮影に臨んだ。

「僕には、ハマちゃんを演じるうえで2冊の教科書があるんですよ。原作の漫画、そしてもうひとつが映画シリーズで西田さんが演じたハマちゃんです。いただいた台本を読みながら、こんな時、ハマちゃんならどうするかなって考えたときには、とても頼りにしています。ただ、漫画には漫画だから成立する言葉だとか、表情、態度があると思うんです。それを生身の人間がそのままやっちゃうと感じが悪いだけ、っていう。でも映画を見ると、西田さんはそれをやったうえでも誰にも嫌われないという例を作っているんですよ……。やっぱりすごいなと思いますね」

 これまでにも原作のある作品には数多く出演してきた。「迷ったときに原作に立ち戻ることはよくすること」だともいうが、「この作品は……原作も、映画もあるんだけど、いつもの感じではないんですよね」と、濱田。

「キャストも監督もスタッフも一緒になって、みんなで新しいもの、いいものを作ろうっていう気持ちがあふれているんですよ。美術さんも、ハマちゃんが好きだろうなっていうおさかなグッズを集めてきてくれたり、ハマちゃんの前にはおさかな料理しか出てこないとか。衣装・メイクさんもそう。もちろん、自分でもどうしたらって考えていますけど、それよりも、周りのみんなに楽しくハマちゃんを作ってもらっている、みんなの支えのもとでできている感覚なんです」

 放送回を重ね撮影も進むなかで、濱田は楽しみながら「とてつもないこと」をし続けている。その実感がある。西田のスーさん、広瀬演じるかづさ屋の看板娘・みち子とのコンビネーションにもグルーヴが出てきた。

「西田さんとご一緒させていただいて言葉のキャッチボールをしてきましたが、西田さんもオリジナルのスーさんを繰り出してくるし、アリスちゃんはボケボケのおじさんたちのなかで、ただ一人突っ込みを入れ続ける。コメディーですから、そのとき、その瞬間に相手がどう出るか、瞬発力っていうのが大事であり、難しいところだと思っています。でも、支えてくれる周りのスタッフや出演者たちがみんなすごいですから、多い少ないじゃなくて、みんながすごい人ばっかりですから。あと、スーさんとハマちゃん、回を追うごとに、いちゃいちゃしていきますよ(笑)」

 10月23日にスタートしたドラマも後半へ。放送スタートに際して行われた会見で、濱田は「どうせやるなら映画の素敵な部分も欲張り、新しいメンバーで楽しいドラマができたら」と、意気込んだが、それは着実に各エピソードに反映されている。

「誰も置いていかない、誰にも寂しい想いをさせない。そんな作品なんです。画面のなかで生きている人たちは、必死にドタバタしてるんだけど、騒ぎの原因はなんてことないことだったり。多分ですけど、ドラマだと思って見た人は最初不思議な感覚になったんじゃないかなって思うくらい。でも、僕はそれが好きで、僕自身も求めていたこと。素敵な映像だと思うなあ……」

「釣りバカの世界のなかでハマちゃんを演じること、それも西田さんの前でハマちゃんを演じられる役者であることが光栄だし、楽しい」。「なんなら早く明日にならないかなって思っている。寝ると夢になっちゃうんじゃないか」。「船で撮影があるときは、遠足前みたいにワクワクして眠れない!」。濱田は、釣りバカならぬ、『釣りバカ日誌』バカになりつつあるといっても間違いではなさそうだ。 (本紙・酒井紫野)
金曜8時のドラマ『釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助』

漫画・映画で人気の国民的シリーズ『釣りバカ日誌』を初の連続ドラマ化。東京オリンピックを控える東京を舞台に、釣りが大好きな新入社員ハマちゃんと、ハマちゃんの釣りの弟子でありながらハマちゃんが務める鈴木建設の社長でもあるスーさんが巻き起こす珍騒動とは…? 家族みんなで楽しめるコメディー作品。テレビ東京系にて毎週金曜20時〜放送中。写真は27日放送回から。