何百年経っても色あせない作品たち『マクベス』

 狂言師の野村萬斎は世田谷パブリックシアターの芸術監督に就任以来、シェイクスピアを能・狂言の手法を用いて演出することに取り組んできた。

 これまで『まちがいの狂言』(2001年初演)では狂言の手法で『間違いの喜劇』を、『国盗人』(2007年初演)では『リチャード三世』を日本の戦国時代に置き換えた演出で、そして今回再演する『マクベス』と3作品を上演。中でもこの『マクベス』は萬斎が1994年〜95年に文化庁新進芸術家在外研修制度でロンドンに留学していたときから構想を温めてきたもの。大胆な構成と演出を施し、原作では20人以上いる登場人物を5人に絞り、ミニマルな作品に仕上げている。

 2010年に初演し、3度目の再演。今回マクベス夫人を演じるのはシェイクスピア初挑戦となる鈴木砂羽。シリアスからコミカル、映像に舞台にと幅広い役柄をこなす鈴木がどんなマクベス夫人を見せてくれるのか。

 また今回は音楽監修に尺八演奏家の藤原道山を迎え、シェイクスピア×和楽器の生演奏という新しい試みを取り入れる。大きく進化した萬斎版『マクベス』が見られそう。

『マクベス』
【日時】6月15日(水)〜22日(水)(開演は15・21日19時、16・20日14時/19時、18日18時、19日13時、22日14時。17日休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)
【会場】世田谷パブリックシアター(三軒茶屋)
【料金】全席指定 一般 S席7000円(1階・2階)、A席5000円(3階)/高校生以下 各一般料金半額(世田谷パブリックシアターチケットセンター店頭&電話予約のみ取扱い、年齢確認できるものを要提示)/U24 各一般料金半額( http://setagaya-pt.jp/tickets/howtobuy/u24.html 参照)
【問い合わせ】世田谷パブリックシアターチケットセンター(TEL:03-5432-1515=10〜19時 [HP] http://setagaya-pt.jp/
【原作】ウィリアム・シェイクスピア
【翻訳】河合祥一郎
【構成・演出】野村萬斎
【音楽監修】藤原道山
【出演】野村萬斎、鈴木砂羽、小林桂太、高田恵篤、福士惠二