山崎秀晃 6・24 K-1で「−65kg世界最強決定トーナメント」開催

「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN 〜−65kg世界最強決定トーナメント〜」(6月24日、東京・国立代々木競技場第二体育館)の開催が迫ってきた。今大会もトーナメントはもちろんスーパーファイトにも豪華なカードが並ぶ。しかしやはり一番の注目は先の−65kg日本代表決定トーナメントを制した山崎秀晃によるゲーオ・ウィラサクレックへのリベンジなるか!ということだ。
撮影・神谷渚
 山崎とゲーオは2014年11月に行われた「-65kg初代王座決定トーナメント」の1回戦で対戦し、ゲーオが判定勝ち。山崎は1R早々に食らったハイキックで額の陥没骨折と眼窩底骨折の大怪我を負うなど内容的には完敗。そして怪我のため長期の欠場に追い込まれた。以降、山崎の会見やインタビューでは常に「ゲーオへのリベンジ」が話題に上がるようになった。そろそろこの話題は聞かれ飽きたのでは?

「そうですね(笑)。まあ飽きてはいないですが、ゲーオに借りを返すことが第1目標なので、そこを目標に今は頑張っています」

 昨年復帰し、保持していたKrush-63kgのベルトを防衛。そして65kgに階級を上げKrushのベルトを奪取。日本代表決定トーナメントを制し、約1年半でここまではい上がってきた。1年半は長かった? 短かった?

「ゲーオに近づくために一つ一つステージをクリアしてきただけなので、あまり長い時間とは思いませんでした」

 前回のトーナメントは65kgに転向後間もなくで試合数も少なかった。そして1日3試合のトーナメントが初めて。そう考えると今回はプラスの要素しかない。

「確かに前回の3試合は不安要素はたくさんありました。でも強豪3人を相手に臨機応変に戦えて勝てたという経験はやはり間違いなく今回のトーナメントでは生きると思うので、本当にプラス要素しかない。ネガティブな要素は全くないですね」

 今回の大会はどうしても山崎vsゲーオに注目が集まる。しかしゲーオと戦うためには2試合を勝たなければいけない。取りこぼすこともできない。プレッシャーは大きいのでは?

「やっている練習量と質に自信があるので、本当に僕、ここ3年くらい緊張とかプレッシャーといったものを全く感じたことがないんです」

 それは練習の裏付けからくるもの?

「量と質からくる自信から“俺のほうが強いんだ”っていうポジティブシンキングが生まれているんだと思います。本当に全く緊張しない。“頑張れよ。絶対勝てるから!” って言われるのもプレッシャーではなくて、僕の中ではすべてエールとして変換されるんです。だからテーマが“山崎vsゲーオ”ってみんなが思ってくれることに関してもプレッシャーというよりは、“みんなそれを見たいんだな。よし任せておけ!” っていうような後押しにしか僕には感じないんです」

 緊張しがちな人にはうらやましい話。

「K-1に関わらず1対1の勝負というものはメンタルを強く持って、覚悟を決めてしまった者が絶対強いと思うんです。大舞台で1対1でやるとなったら、普通は緊張する。でも緊張して力を出せないようでは、それは実力でもないし練習してきた意味もないんです」

 トーナメントには日本人選手は山崎の他に野杁正明、HIROYAが参加。この2人がゲーオと同じブロックに入った。ゲーオは日本人選手にとっては特別な存在。山崎と戦う前にゲーオが負けることもあるかも…。

「日本人がゲーオに誰も勝っていないとか誰が初めて勝つのかとか、そういう話は僕にはどうでもいいこと。2人には“勝てるんだったらお前が勝って決勝に上がってこいよ!” って思います。ぶっちゃけた話をすると、みんなが“ゲーオゲーオ”言ってますが、野杁選手とゲーオ選手が決勝に上がってくる確率は五分五分だと思っているんです。だから“俺は間違いなく決勝に行く。ゲーオよ、お前こそちゃんと決勝に上がってこいよ!”って感じなんです」

 日本トーナメントでは “掛け蹴り”が秘密兵器的に繰り出された。あの技は落ち着いていたから出せたのか、追い込まれていたから出せたのか?

「追い込まれている感じは全くなかったので、落ち着いていたからだと思います。まあ、先にダウンを取られていたので普通は負いこまれている状況ですけどね。強がりとポジティブが入り混じってこういう発言になっているのかもしれません(笑)。でもちょっとずつ最初のほうよりはパンチも当たりだすようになっていたし、そろそろ一発当たれば…という感覚にもなっていた。だから焦って出したというよりは冷静だったからこそ出た技だと思います」

 あれだけ効果があると、試合後「世界にとっておけば良かったな」と思ったりも?

「この技は分かっていても多分当たると思います。それをフェイントにして違う技をやってみるということもできる。掛け蹴りと思わせておいて別の角度から蹴りを出すこともできますから」

 ゲーオを倒して、その次の目標は?

「このトーナメントに優勝してもゲーオのベルトをもらえるわけではないので、タイトルマッチでゲーオからベルトを奪取するというのが最大の目標ですね。そして王者として防衛を重ねてK-1の65kgの頂点に立ちたいですね」(THL・本吉英人)
さまざまな因縁とドラマが交錯するトーナメント

 山崎とゲーオは別ブロックとなったためともに決勝へ勝ち上がらないと対戦はしない。山崎は1回戦の相手レニタには「相手の攻撃はもらわないで自分の攻撃だけ当てられるイメージは持っている」という。そして「2回戦はどちらがくるか分からないが、こっちのほうが苦戦しそう」と分析。2回戦をどう最小限のダメージで乗り越えるかがカギとなる。
 もう片方のブロックでは日本人選手による“ゲーオ包囲網”が敷かれた。ゲーオは1回戦では日本代表決定トーナメントで吹っ切れたファイトを見せたHIROYAと対戦。ここを乗り切っても2回戦では多分野杁が立ちはだかる。
 ゲーオvs野杁は一度は対戦が決まったもののゲーオの負傷で流れたカード。野杁は1回戦でそのときゲーオの代役となったグランダーと対戦。飛びヒザを食らい右まぶたをカットしてしまい、出血が止まらず不覚のTKO負けを喫した因縁の相手。野杁にとってはゲーオにまつわるモヤモヤを一気に吹き飛ばすチャンスでもある。
 ハードな試合が予想されることから、リザーブマッチの木村“フィリップ”ミノルとNOMANにもチャンスあり!?
 どの選手から見ても、さまざまな因縁とドラマを含んだトーナメントとなっている。


スーパーファイトでは城戸が新生K-1初登場

  スーパーファイトには−55kg王者の武尊が登場。小澤海斗を迎え撃つ(関連記事・ http://www.tokyoheadline.com/?p=168511 )。

 また前回大会で参戦を表明した城戸康裕が−70kg Fightで新生K-1初登場を果たす。相手はKrush −67kg王者の渡部太基。城戸は会見で「渡部選手はガンガン来るんでしょうけど、僕が闘牛士みたいにいなせば面白い」と語るが、三味線の可能性もあり、ゴングがなるまでどんな試合になるかは分からない。

 ヘビー級の上原誠は高萩ツトム相手にK-1第2戦に臨む。この2人は2010年に旧K-1のリングで対戦し、高萩が判定勝ちを収めているが、上原はその後、RISEライトヘビー級とヘビー級の王座に輝くなど立場は逆転。6年ぶりの対戦でリベンジを果たすか!?