【都知事選】本紙コラムニスト・小池百合子氏が都知事選圧勝

小池氏(中央)を支えた若狭氏(左から2人目)と応援に駆け付けたアルピニストの野口健氏(左端)も揃って万歳(写真:アフロ)
 舛添要一前東京都知事の辞職に伴う東京都知事選が7月31日に投開票され、本紙コラムニストで元防衛相の小池百合子氏が291万2628万票を獲得し、当選した。開票直後に当確が出る圧勝だった。
 今回の選挙では史上最多の21人が立候補。都知事選では石原慎太郎氏が1999年に当選して以降、「後出しじゃんけん」が主流となり、十分な政策論議ができないまま選挙戦に突入するという、都民不在の状況が続いていた。

 小池氏は6月29日にいちはやく出馬表明会見を開き、結果としてそんな悪しき慣習を打ち破った形となった。

 小池氏が手を挙げたにも関わらず、自民党は参院選中を理由にすぐに推薦することなく、小池氏が推薦願を取り下げるや、元岩手県知事の増田寛也氏を推薦。自民党は平成11年以来の分裂選挙となった。

 ちなみに小池氏を推薦しなかったことについてジャーナリストの池上彰氏の質問に下村博文都連会長代行は「推薦しなかったのではなく、彼女が推薦書を持ってきたけど取り下げた」などと説明している。

 一方、野党4党(民進、共産、社民、生活の党と山本太郎となかまたち)は参院選に続き統一候補を立てるべく動き、最終的にジャーナリストの鳥越俊太郎氏を支援。宇都宮健児氏という過去2回の都知事選で次点の票を集めた候補もいたのだが、宇都宮氏は告示日前日の13日夜に出馬を断念。鳥越氏で勝負に出たのだが、政策も準備できていなければ、現在東京が置かれている状況もいまいち把握できておらず、期待は高かったものの徐々に有権者の頭に中に「?」が浮かぶ状況に。そして7月21日には過去の女性スキャンダル疑惑が週刊文春に掲載される。ここできっちりと説明責任を果たせば、まだなんとかなったかもしれないのだが、報道陣の質問に答えることなく文春を選挙妨害と名誉棄損で告訴。28日には週刊新潮が12年前の取材の経緯を含め、同じ疑惑を掲載すると、鳥越氏はこれも告訴。ジャーナリストとしての常日ごろの言動とは異なる行動に終始した。

 もともと演説の回数も他の有力候補と比べ極端に少なく、支持は広がらなかった。結局134万6103票。前回の宇都宮氏の98万票に36万票の上積みに終わった。

 知名度で劣る増田氏はとにかく顔を売り、そして組織票を固める選挙となった。演説も多くこなし、選挙権のない若い世代とも積極的に対話するなど懸命の選挙戦を展開した。しかし自民党東京都連が都連会長の石原伸晃経済再生担当相、幹事長の内田茂都議らの連名で「非推薦候補を応援した場合は、除名等の処分の対象」という文書を配布。それも議員本人だけでなく「親族などを含む」という強烈なもの。

 これにはさすがに有権者の中に「やり過ぎ」の空気が漂った。

 表立って小池氏を支援したのは若狭勝衆議院議員、小池氏の選挙区だった豊島・練馬区議ら少数だったが、24日には自民党の総務会長も務めた笹川堯氏が応援に入るなど、都連の締め付けも壊滅状態。自民党支持者の50%あまりが小池氏に流れてしまうなどむしろ逆効果となってしまった。

 また26日に増田氏の決起大会にやってきた石原慎太郎元都知事が小池氏に対し「厚化粧」とセクハラまがいの発言。増田氏は身内に足を引っ張られた格好で結局179万3453票の次点に終わった。

 ちなみにこの「厚化粧」については鳥越氏も便乗?して小池氏を「厚化粧の人だけではないんです」と発言。応援演説に来た蓮舫氏にやんわり諭され撤回するという場面もあった。

頭を下げる増田氏(左)と石原都連会長(写真:アフロ) 鳥越氏が敗戦の弁(写真:アフロ)