元横綱・千代の富士が膵臓がんのため死去

在りし日の千代の富士の雄姿(写真:アフロ)
 大相撲の第58代横綱千代の富士として史上3位の優勝31度を誇った九重親方=本名・秋元貢(あきもと・みつぐ)=が7月31日、膵臓がんのため東京都内で死去した。61歳。北海道出身。

 昭和45年秋場所で初土俵を踏み、49年九州場所で十両へ昇進し、50年秋場所で新入幕を果たした。56年初場所には関脇の地位で初優勝し、大関昇進。同年名古屋場所後に横綱の地位に就いた。平成3年夏場所限りで引退。横綱在位は北の湖に次ぎ史上2位の59場所だった。通算勝ち星1045勝は歴代2位。1989年には角界初の国民栄誉賞を受賞した。

 昨年9月に早期の膵臓がんで手術を受けていたことを公表。今年1月の理事候補選は、支持票の不足から土壇場で出馬を断念した。

 1日には現役時代の師匠で解説者の北の富士勝昭氏(元横綱)と、弟弟子で日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)が東京都墨田区の九重部屋を弔問に訪れた。

 北の富士氏は「千代の富士は千代の富士。豪快だけど繊細。口は悪いけど、腹はそれほど悪くない。涙もろくてね」とありし日の姿に思いをはせた。そして「大鵬さん、北の湖さん、千代の富士。何でだろう、強い順番に逝っちゃう」と話した。

 八角理事長は「治るだろうと思っていた。親方なら」と、ときおり声を詰まらせながら語った。
 10月1日にお別れの会が両国国技館のエントランスで開かれる。