みんなで走ってみんなでつなげる。「未来への道 1000km縦断リレー 2016」

「未来への道 1000km縦断リレー 2016」 グランドゴール リポート
ゴールで最後の区間を迎える小池都知事。小池都知事のサプライズな登場に目をまんまるくしながら飛び込んでくるランナーたちも少なくない

 青森から東京までをランニングと自転車のリレーでつなぎ、東北大震災で被災した各地復興やそのための取り組みを広くに知らせ、さらに東日本大震災の記憶の風化を防ぐ目的も持つイベント「未来(あした)への道 1000km縦断リレー2016」が8月7日、東京の東京都立上野恩賜公園でグランドゴールを迎えた。7月24日に、青森県庁をスタートした襷は、1273キロ、全163区をリレーされて、8月7日、小池百合子新都知事が待ち構えるなか東京に到着した。

 ミンミン、ジジジー。上野恩賜公園では元気にセミたちが鳴き声を張り上げるなかで、人間も負けてはいなかった。「頑張れ!」「あと少しだよ!」。そして、都知事の支援者からの「百合子! 百合子!」の声。 

 8月7日、時間はそろそろ16時。いよいよその時がやってきた。青森から東京まで、15日間、1000キロメートル超のコースで行われてきた「未来(あした)への道 1000km縦断リレー 2016」の最終ランナーたちがゴールに到着したのだ。
 イベントは、青森から東京まで、東日本大震災の被災地をランニングと自転車でつなぐもの。被災地の最新の動きや最新の状況を届けることで、「つながり」を強化、さらに記憶の風化を防ぐのも目的だ。これまで3回行われていて、アスリートやアーティスト、パラリンピアン、イベントの意図に賛同する一般ランナーたちなどさまざまな人が参加している。

 選手たちがひたひたと近づいているのを見計らって、小池都知事がはゴール地点でスタンバイ。少しずつ大きく見えてきたランナーたちにさらに大きく手を振って、最後の踏ん張りを促す。小池都知事はもちろん、ランナーや参加者を応援する人、ポケモンGOに精を出す人や世界遺産に登録された建造物を一目見に来た人までも加わって、最後の大応援が行われ、参加者たちは大きく手を挙げ大きな笑顔を浮かべてゴールしていく。小池都知事は参加者の手を取ったりしながら健闘を称えた。

 公園内で場所を移して行われたグランドゴール式では、ランナー、サイクラーたちの汗と想いが沁み込みずっしりと重くなった襷は、小池都知事が、イベントの最終区のランナーとして参加するとともに同大会のアンバサダーを務める朝原宣治氏からしっかりと受け取った。

 この日はまた、元シンクロナイズドスイミング選手の青木愛、E-girlsのAya、元体操選手の新竹優子、元サッカー選手の鈴木啓太、元体操選手の鶴見虹子らが出席した。Ayaは「昨年に引き続きアンカーという大役を務めさせていただきました。E-Girlsは東日本大震災の年に活動をスタートしました。音楽で皆さんを元気にできたら」とリレーを振り返りつつ、今後の豊富を語った。

 このイベントが都知事としての初仕事となった小池都知事。「被災地の復興なくして(1000キロリレーの)大会の成功はない」と語り、「東日本大震災はもちろん、熊本、大分など熊本地震で被災した場所も1日も早く復興するすることは国民共通の願い」としたうえで、「スポーツの力で被災地や復興を応援できれば」と話した。