9・25 RIZIN MMAデビューの山本美憂が無念の一本負け

RENA(左)のフロントチョークががっちり決まる。山本は苦悶の表情(撮影・上岸卓史)
 総合格闘技イベント「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント開幕戦」(9月25日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)で女子レスリングで世界選手権を3度制した山本美憂が総合格闘技(MMA)デビューを果たした。
 山本はシュートボクシング(SB)の絶対女王RENAとセミファイナルで対戦。得意のタックルで追い込んだが、グラウンドでの有利な体勢から蹴り上げを食らい形勢逆転。最後はタックルに固執したところをアームトライアングルチョークに捕らえられ、1R4分50秒で無念のギブアップ。デビューを飾ることはできなかった。
 試合後のリングでRENAが「格闘技人生で一番緊張した。対戦相手である山本美憂選手がすばらしい選手だからそう思ったんだと思います。山本美憂選手、本当にありがとうございます」と美憂に声を掛けると、控室に戻る途中の美憂もリング下から深々と頭を下げた。
 RENAは難敵を破りMMA2連勝。試合後の会見では「タックルは速かった。さすがレスリングの世界王者だなという感じ。でもMMAの世界王者の浜崎朱加さんと練習しているので大丈夫でした」と話し、今後のMMA参戦については「ここまでいった以上、次はやらなきゃいけないんだろうなとは思っているんですけど。とりあえず11月11日にシュートボクシングの試合があるので、そっちが終わって考えます」とした。
 一方、山本は「悔しい。これが打撃のある試合なんだなって思いました。素晴らしい選手でした。タックルに入れたのはよかったんですが、もうちょっとグラウンドでコントロールできれば。それができなかったので下からの蹴りで…。あれで自分の中でというか、試合中の集中力がどっかいっちゃったかな。くらっと来ましたね。MMAの洗礼を受けたのかなって思います。(最後も)どうやってあそこまでたどり着いたのか覚えていないので、しっかりビデオを見て反省してこれからに生かしたい」と試合を振り返った。
 今後については「まだ始めたばかりなので。しかも負けて終わるわけにはいかない。火が付きました。(RIZINは)気持ち良かった。ここに立てた自分が本当にラッキーだったなって思っています」と話した。
クロン(奥)はグラウンドで所をコントロール(撮影・上岸卓史)
 メーンではクロン・グレイシーと所英男が対戦。1R9分40秒、チョークスリーパーでクロンが勝利を収めた。クロンは大晦日の山本アーセン戦に続き、RIZINのリングで2連勝となった。
 試合は序盤こそパンチの攻防が見られたが、接近戦からグラウンドに移行すると終始クロンがリードする展開に。所も局面ごとに対応するものの、最後もラウンド終了間際にきっちり極めたという印象。
 それは試合後の所の「とにかくなんもできなかったというか、出せなかったというか。全部で負けたっすね。全部で何もさせてもらえなかった。本当に完敗です」というコメントでもうかがえる。
 クロンは所について「もともと手強い選手と認識していて、日本ではレジェンドと呼ばれていて、世界中の選手と長きに渡って闘ってきていますし、トップレベルの選手だと思っています。なので私もそれに負けないようにたくさんトレーニングしましたし、最悪のことを想定しつつも“そんなことはあり得ない、必ず勝つ”という気持ちで試合に臨みました」と語った。