武尊、2階級制覇で初代フェザー級王者に!「K-1 WORLD GP 2016 JAPAN 〜初代フェザー級王座決定トーナメント〜」

「K-1 WORLD GP 2016 JAPAN ~初代フェザー級王座決定トーナメント~」が11月3日(木・祝)、東京・代々木競技場第二体育館で開催。新生K-1のカリスマ武尊がフェザー級(-57.5㎏)の初代王者に輝いた。

撮影・蔦野裕

 1回戦、小澤海斗はジョシュ・トナーと対戦。左膝蹴りを繰り出し、1R57秒という瞬殺で、勝利を手にした。対照的に武尊は同トーナメント最強外国人といわれるジェイミー・ウィーランに苦戦。何度かコーナーに追い詰めるも決定打が出ず、判定での勝利となった。また、戸邊隆馬はエリアス・マヌーディに、神戸翔太はユン・チーにそれぞれ敗れ、1回戦敗退となり、日本人選手は武尊と小澤の2人が残った。そして2回戦は逆に小澤が苦戦。戸邊に判定で勝利したマヌーディが、1回戦の疲れを見せず善戦。しかし3Rに入ると、さすがに2度目のフルラウンドに及ぶ対戦に疲れたのか、小澤が勝利した。武尊は2戦目も強豪のユン・チーと。苦戦すると思われたが、2Rにダウンを奪うと、そのままの勢いでパンチをラッシュ。KOで決勝に駒を進めた。

 決勝はファンの期待通り、武尊vs小澤。お互いがすべてを出し合った試合は、気力で勝った武尊が小澤から2回ダウンを奪い判定勝ち。会場のファンは、2階級制覇という偉業を成し遂げた武尊に惜しみない拍手を送った。また、KO負け寸前で立ち上がり、最後まで戦った小澤に対しても大きな拍手と称賛が送られ、初代フェザー級トーナメントは幕を閉じた。

 試合後の会見で小澤は「今は頭が真っ白で、ノーコメント」と肩を落とし、記者から試合後、武尊に何と声を掛けられたか聞かれても「覚えてない。ノーコメント。(武尊に対して言う事は)ノーコメント」とコメントを拒否。最後は自分に言い聞かせるように「またゼロからやり直します」と言って会場を後にした。

 一方武尊は小澤に対し「(試合後)決勝に上がってきてくれてありがとうと言った。会見で上がって来いっていった言葉に応えてくれてうれしかった。正直大嫌いだったし、今も嫌いだけど(笑)、決勝でバチバチ男同士の戦いができたことには感謝しています」とコメント。また「正直今回はプレッシャーしかなかった。自分のブロックはきつかったし、1回戦、2回戦でダメージも相当あったので、何回も心が折れそうになった。しかし、K-1に救ってもらった人生なので、もっとK-1を広めるためにもチャンピオンになるという強い気持ちで戦いました」と振り返った。