棚橋弘至 仮面ライダーの宿敵として新作映画に出演

SPECIAL INTERVIEW

100年に一人の逸材と言われ、人気・実力ともに№1プロレスラーの棚橋弘至。その活躍はリングの上だけではなく、さまざまなメディアでも見ることができる。中でも大好評だったのが、テレビ朝日「アメトーーク!」の仮面ライダー芸人への出演。熱心なプロレスファンの間では有名だが、棚橋は大の仮面ライダーファン。そんな彼が“夢だった”という仮面ライダー映画への出演を果たした。

「今年の8月、『アメトーーク!』の仮面ライダー芸人の回に出演して風向きががらりと変わりました」と棚橋。「この番組は、中高生男子も多く見ているようで、そのぐらいの年代の男の子に、声を掛けられることが多くなりました。それまでは、20代から40代の男性、または女性ファンから声を掛けていただくことが多く、中高生男子たちからはあまりなかったのですが、テレビの影響はすごいなと。その辺りにアプローチできたのは『アメトーーク!』のお陰であり、もっとさかのぼれば、仮面ライダーのお陰ですね」

 番組で仮面ライダー愛を熱弁したことで、12月10日に公開される『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』に出演が決まった。

「お話をいただいた瞬間は“キター! 宇宙キター!”って感じですね(笑)。自分のSNSの範囲で仮面ライダー好きは発信していたので、プロレスファンの中で知っている人はいましたが、『アメトーーク!』のお陰で全国に知ってもらえることになったんです。ただ、決めポーズが全部仮面ライダーから拝借…ではなくてインスパイアされているなど、いろいろバレて困った事にもなりましたが(笑)。でも、そのお陰で出演が決まって、夢が叶いました。でも、僕は仮面ライダーが好きだとは言ってましたけど、映画に出たいとは言ってないんです。というのは、ファン過ぎて、自分が映画に出ることで、仮面ライダーの世界観を壊したらどうしよう…とか考えちゃって(笑)。でも実際出演できて、すごくうれしいです」

 役作りも入念に。

「仮面ライダーと戦う敵役の怪人ということで、仮面ライダーを叩き潰してやろうと(笑)。僕が演じる来瀬荘司という男は、肉体派で頭脳派。運動もできて頭がいい。それって僕自身なんですね(笑)。ただ、僕は優しい父と母のお陰で真っすぐ育ったので、いけすかない奴にならなくて済んだんですが、来瀬は自信家で人を見下す嫌な男。また、普段の僕は喜怒哀楽をすべて出す男だけど、来瀬は無機質でマシンのように感情も表情もない。自分と真逆な感じを見せられるように意識しました。あと、悪役なので、仮面ライダーに倒されるべき存在でいなければならない。なので、限られた時間の中ではありましたが、ちびっこに嫌な奴だと思われるように、冷酷で非情な男を演じました」

 知らない人には、仮面ライダー好きのイケメンにしか見えないが、現在のプロレス界では、実力・人気ともにトップクラスの棚橋。トークもできるので、メディアにも引っ張りだこだ。

「まあ、日本プロレス界の自称エースですからね(笑)。でもこうやっていろいろ出させていただく事も、プロレスラー棚橋を知ってもらうことにつながると思うし、そこで少しでも興味をもってもらい、実際にプロレスを見てもらえれば。新日本プロレスのアイコンとなって、自分が先頭に立ってやろうと。ただ、プロレスも世代交代の波が押し寄せてきていて、メディアでの仕事とリング上の活躍が平行していないというジレンマも感じています。なかなかベルトに絡めないとか、若い選手が台頭してきたりとか。テレビでさんざん宣伝して、会場に行ったらチャンピオンじゃないじゃんって思われるのも嫌なので、プロレスも全力、プロモーションも全力で、まだまだやっていきます。年明け、1月4日には、東京ドームで新日本プロレスの年間最大の大会があるんですが、そこでまたベルトを奪い返して、新たな棚橋時代を築きます。そして棚橋ここにありということを再び見せていきたいです」 棚橋時代の到来を誓いつつ、11月27日には『アメトーーク!』仮面ライダー芸人の第2弾にも出演。

「前回同様、収録は楽しかったです。僕も割と詳しいほうだと思うのですが、他の芸人さんはもっと詳しくて、ずっと笑っていました。知識がすごいのは、御茶ノ水男子のしいはしジャスタウェイさん。彼は深いです。あとカズレーザーさんもすごかった。昭和のライダーに詳しくて、僕は平成ライダーが中心なので、昭和をもう一度勉強しなおさないといけないなと思いましたね(笑)。ちなみに、カズレーザーさんは昭和の怪人のカニレーザーが好きすぎて、カズレーザーにしたという事を初めて知って、僕も好きでしたけど、そこからきてるとは思わなかった…。カメバズーカという怪人もいるんですけど、そっちが好きだったらカズバズーカになっていたのかな、とか(笑)。そんなことを思いながら収録に参加していました」

 夢がかなった映画の見所をズバリ!

「坂本監督がアクション出身なので、のっけからものすごいアクションシーンがあります。その疾走感がまず魅力ですし、その合間合間に挟まれるドラマのところで、命、医療というテーマを丁寧に掘り下げている。見た後に仲間や家族、周りの人にすごく感謝したくなるような心温まる映画になったと思います。仮面ライダーというと怪人が出てきて、ライダーがやっつけるというイメージを持っている人もいるかも知れませんが、それだけじゃないというところが分かっていただけるんじゃないかと。リング上の棚橋は常に明るくて疲れなくて、にぎやかですが、映画の中で来瀬を演じている棚橋は、まったく普段とは違う棚橋になっている。棚橋弘至のダークサイドをお見せするので、別人の、悪棚橋を楽しみにしていて下さい。最後に、TOKYO HEADLINEをお読みの皆さん、愛してま~す!」 (THL・水野陽子)

「エグゼイド&ゴースト」製作委員会c石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映
『仮面ライダー 平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー』

12月10日(土)ロードショー
【出演】飯島寛騎、西銘駿ほか
【監督】坂本浩一
【公式サイト】 http://www.movie-taisen.com/http://www.movie-taisen.com/