今回は新しい試みに挑戦 iaku『粛々と運針』

 iakuは2012年に劇作家の横山拓也が大阪で立ち上げた演劇ユニット。暗黙のうちに差別的なものとして扱われる職業や場所、性的なマイノリティーなど正面からは取り上げにくい題材に切り込み、濃密な会話劇でぐいぐいと見る者を引き込んでいく。

 そのスタイルは徹底的にセリフ・会話にこだわったもので、最近ではひとつの場所、ひとつの時間軸で、ほぼ暗転を入れずに描き切る作品を多く作ってきた。となると、見る側としては台詞と役者の動き以外に情報を得る機会はなく、考える間もないのだが緻密な脚本と演出により“説明台詞”など入れることなく、しっかりと状況を見る者に伝える作りとなっている。

 なのだが、今回はこのスタイルから離れ2つの無関係の家族がそれぞれに繰り広げる議論を物語の終盤に脈絡なく合体させるという新しいスタイルに挑戦するという。

 一方の家族は治療難の病気からターミナルケア、尊厳死を望む母親について、親の命の期限を決められるのかを問われる兄弟。もう一方は妊娠を望んでいなかった妻が夫にその事実をどう伝えればいいかを悩んでいる夫婦。この2つの家族の葛藤を通じ、「死」や「生」といった「命」についてのさまざまな問題をあぶり出す。
【日時】6月2日(金)?6日(火)(開演は2日19時30分、3日14時/19時、4日13時/17時、5日14時/19時30分、6日14時。開演の30分前より受付開始・開場)【会場】新宿眼科画廊 スペース地下(新宿)【料金】一般 前売・予約3000円、当日3500円/U-22(22歳以下)2000円(前売・予約・当日共)/高校生以下500円(要予約/枚数限定)【問い合わせ】iaku(TEL:06-6647-8243=11?19時 [HP] http://www.iaku.jp/ )【作・演出】横山拓也【出演】尾方宣久(MONO)、近藤フク(ペンギンプルペイルパイルズ)、市原文太郎、伊藤えりこ(Aripe)、佐藤幸子(mizhen)、橋爪未萠里(劇団赤鬼)