東京都議選直前企画② 注目候補に聞く 山内あきら氏「子育て支援をしっかりやっていきたい」

(撮影・神谷渚)
 都議選(7月2日投開票)の告示が6月23日に迫ってきた。昨年夏の都知事選以降、都議会に大きな注目が集まるようになった。今回は本紙編集部が注目する候補に話を聞いた。山内あきら氏は前回の都議選で自民党から立候補した品川区選出の現職都議会議員なのだが、今年2月に自民党を離党し今回は都民ファーストの会から立候補する。

 なぜ自民党を離れ、都民ファーストの会に?
「まず、小池都知事に誘われたということがひとつあります。それと自民党は一部の人間がものごとを決めるというような体制がずっと続いてきた。私は自民党では異端児的な存在で、いろいろとものを言うことも多かったんですが、そういったことを許せないという気持ちがありました。小池都知事が誕生されて、ブラックボックスの話をされていましたが、まさしくそのブラックボックスって存在するんです。なのでそういうものはなんとか終わらせたい、解消させたいという気持ちで移る決心をしました」

 小池知事とはもともと関係が?
「全くありませんでした。今の旧体制の自民党都議団の中で改革志向がある若手議員ということで、どこかで私のことを知ったんじゃないかと思います。そういう改革を志向する仲間が何人か集まって、勉強会なんかもやっていました。そこでいろいろ議論を重ねていたのですが、結局結論は出なかったんです。結論が出ない中でどうしたらいいのかと考えたら、あとは会派を離脱するしかないだろうというのがまず最初の一歩でした。結局、離党までしたのは私と世田谷区の木村基成さんだけだったんですけれど。もちろん私も自民党に育てていただいたところはあるので感謝の気持ちはあります。でも、それはこれまでの話。政治家としてはこれからどうしていくかということが大事ですから、そこは改めてちゃんと小池さんと改革を進めていきたいと思っています」

 自らの基本政策、得意分野はどういったところ?
「私はずっと福祉関係の政策を主にやってきました。特に子育て支援ですね。今、私も5歳の子育てをする父親ですが、同じような境遇のお母さま方からいろいろなニーズを聞く機会がたくさんあります。あと今、認証保育の事業に少し関わっているので、そういう認証保育の現状を受け止めて、今後どうしていったら待機児童が解消されていくのかということをやっていきたいと思っています。小池知事も今、ご自分の政策の一丁目一番地で待機児童問題を手掛けていらっしゃいます。やはりお金がないとなかなか解決のできないものですから、どう予算として編成してやっていくか。この4年間、また都議会に送っていただけるのであれば、この問題を中心的にやっていきたいと思っています」
 現在東京が抱える問題点。自分の中で最重要なものを3つあげてください。
「一つは待機児童の解消。我々の公約として、2019年までに、あと2年ですけれども7万人分の保育サービスの増加ということを目指しています。すでに小池知事が就任して10カ月経ちますが、すでに2万人の保育の新たな整備をさせていただいています。ですからそれにさらに拍車をかけて、もっともっとパワーアップしてやっていきたい。二つ目は高齢者対策。2025年には6万人分の特養老人ホームの整備を約束しています。2025年は団塊の世代が超高齢化に入ります。そこまでになんとか高齢化対策を進めたい。その一つとして健康寿命を伸ばしていく。施設とかサービスを使う人って実際には高齢者の2~3割くらいしかいないんです。残りの7割の方はまだまだ働けるし、活躍できる。そうしたことを続けていけば医療費の抑制にもつながるから、そういった元気高齢者たちの施策というのはこれからの大きな課題だと思っていますので、そこに取り組んでいきたい。3つ目は身近なところになりますが、防災対策をもう少ししっかりやりたい。特にこの品川区はいま道路の問題を抱えております。確かに反対する人はいますが、結局、地震が起きれば火災も起こる。火災が起きたときにどうしたらいいかというと、延焼遮断をするようなそういう必要性もあるので、そういった道路の整備ということををしなければいけない。もちろん必要のないものはやらなくてもいいと思いますが、必要だと思うところにはしっかりやっていかないといけないなという思いはあります」

 地元の戸越銀座は防災対策はできている?
「防災対策は完成しています。4年前は電柱があったんですが、国に先駆けて我々品川区は無電柱化を実現しました。無電柱化というのは小池都知事の肝いりですから。今回、条例も可決されました。こういったところももっともっと進めていきたいと思っています」

 2020年東京オリンピック・パラリンピックがもう3年後に迫っています。
「オリンピックは成功させなければいけない。でも成功させるにもいろいろな形があると思うんです。いま小池知事が予算の縮減をやっています。僕もこの前の予算委員会で質問をさせてもらって、当初3兆円とかいわれていた予算が1兆3850億円まで縮減できた。やはり行政が最も進めていかなくちゃいけないのは最小限の予算で最大限の効果を生むということ。今後その予算が上下することもあるかもしれませんが、その1兆3850億円というベースを踏まえ、どうしっかり成功に導くか。やはり後の世代に借金を残しては申し訳ない。やはり最小限で最大限の効果を生んで、その後にあるのがまさしくレガシーだと私は思っています。またオリンピック・パラリンピックで大事なのはいかに参加してもらうかということと、子供たちに何を残してあげるかということだと思うんです。小池知事もやられているんですが、僕も小学校で車椅子バスケの体験授業なんかもやりました。そういう活動を通じて子供たちにはオリンピック・パラリンピックをきっかけに心のバリアフリーといったこともぜひ身につけてほしいと思っています」

 オリンピック・パラリンピック後の東京についてどういうビジョンを?
「大変わくわくしています。今もすごく変わってきていますよね、東京って。国際都市になってきている。先日発表されたのですが、東京へやってきた外国人旅行者が1300万人と過去最高を記録しました。小池知事はこれをオリンピックまでに2500万人にまでしていこうって言っていますが、これは多分実現できるのではないかと思っています。でもそのためにもっともっと観光資源が必要です。例えば水辺の観光は東京のひとつの大きな環境資源になると思います。品川区の天王洲には近所に旧東海道があって、いま外国人旅行者の方がたくさん来てくれている。そこで4月に旧東海道をイメージしたプロジェクションマッピングをやったんです。小池知事にも視察に来ていただいたんですが、“面白いわね”って言ってくださいました。ただ国の規制があって、公共の道路に面したところでは本当はそういうことはできない。その時は寺田倉庫さんにご協力をいただいて実現したんですが、こういうことは特区という形でできるようにしてほしい。小池都知事は発信力もありますから国と協力してそういったことができるようにしてほしいですね」