これまでにない挑戦的な作品 ONEOR8『グレーのこと』


 今年、劇団20周年を迎えたONEOR8。4月に『世界は嘘で出来ている』を再演後、沈黙を守っていたが、今年3月にオープンした浅草の新劇場・九劇のこけら落し公演のラストを飾る形で新作『グレーのこと』を上演することとなった。

 作・演出の田村孝裕はありふれた日常的空間を舞台に、そこで暮らす市井の人々のなんてことのない日常を淡々と描く作品が多いのだが、今回はちょっとばかり趣が違う作品となる。

 舞台はどこかの会議室。そこでは裁判員制度で集められた裁判官たちが議論しているように見えるのだが、よくよく話を聞いてみると彼らが話しているのは「死者について」。そこは現世とあの世の間にあるグレーな世界。彼らは閻魔のような存在で死者が来世に何に生まれ変わるべきかを話し合っていた。議論が進むにつれ、根源的でありながら、“グレーなこと”があぶりだされていく。

 舞台設定など、これまでにない挑戦的な作品となるが、根底に流れるONEOR8のテイストは多分変わらない。
 客演の羽田美智子は実に12年ぶりの舞台出演。こちらも大きな話題となっている。
ONEOR8『グレーのこと』

【日時】11月29日(水)〜12月10日(日)(開演は平日19時30分、土・日14時。※30・6日14時の回、2日18時30分の回あり。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)
【会場】浅草九劇(浅草)
【料金】全席指定 前売3900円/当日4300円
【問い合わせ】ONEOR8(TEL:080-6577-1399[劇団HP]http://oneor8.net/)
【作・演出】田村孝裕
【出演】恩田隆一、冨田直美、伊藤俊輔、山口森広/関口敦史、松本亮、長尾純子/山野史人、阿知波悟美、羽田美智子