4階級の新人王が決定【12・17 修斗】

上野(上)が逆転勝ち(撮影・小黒冴夏)

〈ウェルター級〉上野がスリーパーホールドで一本勝ち
 プロフェッショナル修斗公式戦「インフィニティリーグ2017優勝決定戦」(12月17日、東京・新宿FACE)で4階級の新人王決定トーナメントの決勝戦が行われた。

 ウェルター級は上野勇貴乃vsジョナサン・バイエス。1Rは激しい打撃戦からスタート。上野のいい右ミドルにバイエスは長身を利した豪快な右のハイキックを見せる。

 そしてバイエスは組みつくや強引にテイクダウンに成功。バックをキープしスリーパーを狙うが、上野は腕を離さず防御。バイエスはならばとバックからのパンチで削り続ける。ラウンド終盤には腕十字を狙うなど試合の主導権を握ったのはバイエス。

 しかし2Rに入るやバイエスはスタミナ切れからか、自らのキックでバランスを崩してはピンチを迎える。上野がパンチで追い込むと嫌がるバイエスは組みついてロープに押し込むが、逆に上野がテイクダウンに成功。マウントからバックマウントに移行し、スリーパーホールドにとらえるやたまらずタップ。

 2R2分38秒、スリーパーホールドで上野が一本勝ちし、新人王に輝いた。

星野(左)の左ストレートが佐藤を襲う(撮影・小黒冴夏)

〈フェザー級〉星野がグラウンドで主導権
 フェザー級の決勝は佐藤裕二vs星野豊。

 開始早々タックルに来た星野の顔面に佐藤がカウンターの左ストレートを決めるが、星野は構わず組みつくとテイクダインに成功。バックを取ってスリーパーを狙うなどグラウンドで佐藤をコントロール。佐藤も下からアームロックを狙うなど必死の反撃を試みるが、星野のしつこいグラウンドから逃れることができない。

 2Rも星野がパンチから組み付きロープに押し込む。佐藤が体勢を入れ替え逆に押し込むが、星野は首相撲でコントロール。ボディーに膝を打ち込むなど主導権は譲らない。星野は組みついてグラウンドの展開に持ち込むとバックを制する。佐藤は1Rに続きアームロックを狙う展開となるが、劣勢のまま時間が進む。ラウンド終盤には星野がマウントを取りきり、ポイントで圧倒。3者とも20-18の判定で勝利を収めた。

バンタム級は笹(右)が判定勝ち(撮影・小黒冴夏)

〈バンタム級〉笹が打撃で圧倒
 バンタム級の決勝は笹晋久vs山城翔。

 ともに打撃から試合に入るが、笹のパンチが徐々に山城をとらえ始めると、打撃では分が悪いと見た山城はタックルに勝機を求める。しかし笹はしっかりとがぶっては鉄槌、逆にコーナーに押し込んでヒザ、離れてはパンチで圧倒する。2Rも山城は笹のパンチの打ち終わりにタックルを仕掛けるも、笹はテイクダウンを許さず、コーナーに押し込んではパンチ、ヒザで山城を追い込む。

 山城はラウンド終盤、首投げでテイクダウンに成功するが、笹はすぐに立ち上がりパンチで反撃。KOこそならなかったものの、笹が打撃で圧倒し、3者とも20-18で判定勝ちを収めた。

スリーパーホールドを狙う本田(上)(撮影・小黒冴夏)

〈フライ級〉本田が目まぐるしい攻防を制し判定勝ち
 フライ級の決勝はMCたわしvs本田良介。

 序盤こそたわしのパンチが本田の顔面をとらえる場面もあったが、本田はタックルでたわしの攻撃を断ち切ると逆にパンチで反撃。攻守が目まぐるしく入れ替わる展開のなか、徐々に本田が攻撃する場面が目立つようになる。

 中盤には本田が小手投げからテイクダウンに成功。すぐに立ったたわしがタックルでコーナーに押し込むが本田はたわしの動きを利用してフロントチョークの体勢に。たわしがしのぐとスリーパーホールドへ移行。ことごとくしのぐたわしだが劣勢は否めない。

 2Rに入っても同じような展開が続く。たわしの頭が下がるところに本田がヒザを当てていく。そのヒザをキャッチしてたわしがテイクダウンに成功する場面もあったが、本田にすぐに立たれて攻め込むことができない。バックをキープし、リフトしてテイクダウンに成功するなど、着々とポイントを稼ぐ本田。

 残り1分を切ったところでついにたわしが下から三角絞めを取り掛けるが本田はしのぐとパウンドを落としラウンド終了。

 ジャッジ3者とも20-18で本田が勝利を収めた。

 なおストロー級の新人王は旭那拳が獲得。残るライト級決勝は12月23日の大阪大会で開催される。