祖根が環太平洋バンタム級王座獲得。2017年MVPで世界王者の佐藤が齊藤に完敗【1・28 修斗】

祖根(左)と魚井のパンチが交錯(撮影・小黒冴夏)
魚井はいつものフルスイングファイトを展開

 プロフェッショナル修斗の2018年最初の公式戦が1月28日、東京・後楽園ホールで開催された。

 メインで行われた「環太平洋バンタム級チャンピオン決定戦」で魚井フルスイングと祖根寿麻が対戦。2-0の判定で祖根が勝利を収め新チャンピオンに輝いた。

 魚井はその名の通り、フルスイングのパンチで現在6連勝を記録。この日もチャンピオンシップだからといってよそ行きの試合をすることはなく左右のフックをフルスイングで繰り出していく。

 1R序盤、ともに距離を探り合う中、魚井が飛び込んで左右左とフックを放つと祖根はダウン。一気に勝負をかけた魚井だったが、祖根はすぐに立ち上がるや足を使って距離を取り、危機を回避。今度は祖根が組み付き左足にタックルを仕掛けると、魚井は片足立ちの状態で左右のパンチを繰り出すなど破天荒な攻撃で観客の度肝を抜く。
祖根(右)のミドルキックが炸裂(撮影・小黒冴夏)
祖根が際どい判定を制する

 2Rに入っても魚井のフルスイングのパンチは止まらない。当たればKO必至。しかし祖根はキックで距離を取って、タックルで組み付きバックを取るなど魚井の得意の形には持ち込ませない。

 3Rは祖根が右ミドルで主導権を握る。魚井も変わらずパンチを繰り出すが、距離を制したのは祖根。なかなか魚井はクリーンヒットを放てない。残り40秒で祖根がタックルからバックをキープ。魚井はテイクダウンは許さなかったものの、そのまま時間が過ぎてゴング。ジャッジ1人が30-30のイーブンだったものの残る2人が29-28で祖根を支持。祖根が際どい勝負をモノにして環太平洋のベルトを巻いた。
齊藤がギロチンチョークで絞め上げる(撮影・小黒冴夏)
王者がノーランカーに敗れる大波乱

 この日はバンタム級世界王者である佐藤将光がノンタイトル戦で齊藤曜と対戦。

 2017年のMVPとベストバウトに選出され、試合前に表彰を受けた佐藤だったが、ノーランカーである齊藤に敗れるという大波乱が起こった。

 1R、互いに様子をうかがう展開から、齊藤が組みついて引き込む。すぐに立ち上がった佐藤だったが、齊藤は左足にタックル。テイクダウンに成功する。佐藤はケージまで体を持って行き、ケージを使って立とうとするが、齊藤は左足を離さず立たせない。そして佐藤の両足をクロスしそこに乗る形で佐藤の動きを封じるとコツコツとパンチを放っていく。何度か脱出を試みる佐藤だったが、齊藤のキープから逃れられない。

 2Rも開始早々に齊藤がグラウンドに引き込むと1R同様の展開に。ラウンド終盤にはついに齊藤が得意のギロチンチョークにとらえる。脱出を図る佐藤だったが、齊藤はどんな体勢になってもギロチンを離さない。そのままゴングで試合は完全に齊藤のペース。
ショッカーを従え勝ち名乗りの齊藤(撮影・小黒冴夏)
齊藤が存在感をアピール

 3R、後がない佐藤だったが、なかなか踏み込めない時間が続く。意を決し、パンチを振って前に出るが、齊藤はパンチをかわすとあっさりとタックルを決め、1、2R同様に佐藤の足に乗り動きを止める。そしてテイクダウンに成功すると残り時間1分のところでまたもギロチンチョークへ。佐藤は逃れることができないまま試合終了のゴングを聞いた。

 勝利を確信した齊藤はすぐさま「ザ・ギロチン」のコスチュームになって判定を聞く。ジャッジ3者とも30-27の完勝だった。

 齊藤は試合後のマイクで「一本取りにいきたくて一生懸命やったが、勇気が出なくて押さえ込みにいっちゃいました。次回は面白い試合ができるように頑張ります」と挨拶。確かに一本は取れなかったものの、2、3Rには得意のギロチンチョークであわやの場面を演出するなど、会場のファンにその実力をしっかりとアピールした。
安藤(左)がパンチを落とす(撮影・小黒冴夏)
安藤が土屋に判定勝利

 バンタム級ではこの日、1年ぶりの修斗参戦となった安藤達也が土屋大喜と対戦。3-0の判定で勝利を収めた。

 試合は序盤、土屋がローキックで主導権を握る。2R開始早々には土屋のローで安藤が嫌がる素振りを見せる。しかし安藤は一気に距離を詰めパンチのラッシュ。土屋も応じ、激しい打撃戦となったが、分があったのは安藤のほう。形勢を逆転した安藤はタックルからバックを制するとパンチを落とし続け、土屋を削る。3Rも土屋のローに一瞬嫌がった安藤だったが、2R同様、パンチの打ち合いに持ち込むと土屋がダウン。すぐに安藤の足にタックルにいく土屋だったが、安藤は許さずパンチからバックをキープしパンチの連打。バックを取ってスリーパーを狙う。ここは土屋が首を抜き、上のポジションを取るが、安藤はすぐに脱出。その後もグラウンドでバックをキープしパンチを落とし続け、土屋を完全にコントロール。土屋は最後、下から足を取る動きを見せたが安藤はしっかり対処。判定は30-28、30-27が2人と完勝した。

 元環太平洋ライト級王者である実力者の土屋を破ったことで安藤も一気にタイトル戦線に顔を出しそうだ。