篠原悠人「3.10のトーナメントはラストチャンスという気持ちで挑みます」

撮影・神谷渚
 会見ではスーツを着用、話し方も落ち着いて堂々としたものだが、実はまだ19歳の現役大学生。

「実年齢よりは老けて見られることが多いです」と苦笑いの篠原。「普段はカジュアルな格好もしますが、会見とかはスーツのほうがカッコいいと思って」という。

 今どきのイケメン、しかも遊びたい盛りの大学生だが…。

「5歳で空手、7歳からキックボクシングを始めてから、ずっと格闘技中心の生活です。キックボクシングを始めたのは、空手はちょっと違うなと思ったから。小さいころテレビでK-1を見て、キックボクシングのほうがかっこいいなと思って。その時からK-1の選手になろうと決めていました。そのために、中学受験をしたほどです。絶対にK-1甲子園で優勝するって思っていたので、高校受験のために中学時代に練習を休むというのが考えられませんでした。だから中学受験したのに、合格したらK-1甲子園がなくなってしまって…。その時はどうしようと思いましたが、高校1年生の時に復活したので、これはもう絶対にK-1甲子園で優勝すると決めました」
撮影・神谷渚
 その強い思いが実り2015年にK-1甲子園で優勝。その後プロになり順調にきていたが、昨年2月の『第5代Krush −65kg王座決定トーナメント』準決勝でベテランの中澤純に敗北。

「現チャンピオンの中澤選手は本当に強かったです。経験の差も感じましたし、パワーも他の選手とは全然違っていた。20代後半って格闘家にとって一番いい時期なのかなって思いましたね。自分は若さの勢いはあったけど、勢いだけじゃ無理なんだなっていうのを感じさせられました。それまでは勢いで勝っていたところもあったんですが、ベテランの選手は落ち着いていて、ここぞというところで倒しに行けるんだなと。負けたことでそれがよく分かりましたし、自分ももっと経験を積んでいくしかないと思いました。自分が今戦っているKrushやK-1は、いろいろな個性を持った選手がいます。パンチが得意な選手、キックを極めた選手など、どんなタイプの選手と戦っても、自分の戦い方を貫いていけるようになるのが理想です」
撮影・神谷渚
 次の試合は3月10日に後楽園ホールで行われる「Krush.86」の-65㎏時期挑戦者決定トーナメント1回戦。ここで勝って、5月に行われる決勝戦で勝利すると、再び中澤との対戦が実現する。

「中澤選手にリベンジを果たしたいという気持ちもありますが、本音は怖いからやりたくない(笑)。もちろん、やるしかないんですけど。前回に続き、今回でトーナメント参戦が2回目になりますが、ここがラストチャンスだと思っています。だから絶対に3月はきっちりKOで勝って、次に進みたいんです。“若いのにラストって?”と聞かれますが、若いからこそ、ここできっちり勝たないと次に進めないと思うんです。ここで勝てないという事は、格闘技に向いてないという事。K-1甲子園の時も、優勝できないなら辞めようと思っていました。1回目の挑戦で優勝できなかったので、2回目でできないならさすがに向いてないなと。格闘技をそんなに長く続けようとは思っていないので、このチャンスは絶対にものにしないと、次のチャンスはないという気持ちで挑みます」
撮影・神谷渚
 5歳から格闘技をやって、“格闘技がなくなったらどうしたらいいのか分からない”という篠原だが、だからこそ凝縮した格闘家人生にしたいと言う。それゆえなのか、髪形やコスチューム、入場の仕方などにも強いこだわりを持つ。

「ほかの選手と同じようなのは嫌なんです。自分なりの世界観とかを作り上げたい。試合ごとにテーマを決めているので、髪形も変えますし、入場曲を決めてからコスチュームを考えるなど、毎回いろいろ変えています。コスチュームのキックパンツにしても、普通はスポンサーさんの名前やロゴを張りますが、そうしたらデザインが見えなくなってしまうので、僕は一切張りません。その代わり、Tシャツに張って一番注目される入場の時に着ますと。入場は地元の友達が踊りながら一緒に入場してくれるので、自分がバックダンサーを従えているみたいになっています。でもたまに僕より目立っていたとTwitterで書かれている事も(笑)。そのくらい、入場には気合を入れてます。戦い方もですが、ほかの選手とは違うパフォーマンスをお見せしますし、それには生で見てもらうのが一番。ですから、ぜひ会場に応援に来て下さい」
撮影・神谷渚
格闘家イケメンファイル Vol.85 壊しのウインク 篠原悠人(しのはら・ゆうと)

大阪府河内長野市出身。1998年5月15日生まれ。5歳から空手を学び、7歳からキックボクシングを始める。関西のアマチュア大会で活躍し、2014年のK-1甲子園では平本蓮と再延長までもつれる大接戦を演じた。翌2015年にK-1甲子園優勝を成し遂げると、2016年4月にプロとしてK-1デビューを果たす。今年2月の第5代Krush−65kg王座決定トーナメント準決勝では中澤純に敗れたものの、現在は2連続KOと勢いに乗っている。K-1甲子園2015 −65kg王者DURGA所属。Twitterアカウント:@yuto5152