本田圭佑が代表復帰 中島翔哉が初選出

いつものスタイルで選手を発表

ベルギーでマリ、ウクライナと対戦
 日本サッカー協会は3月15日、都内で会見を開き、3月19〜28日に行われるヨーロッパ遠征のメンバーを発表した。

 遠征中、日本代表は3月23日に国際親善試合でマリ代表(ベルギー・リエージュ)、「キリンチャレンジカップ2018 in EUROPE」で ウクライナ代表(ベルギー・リエージュ)と対戦する。

「2018ワールドカップ(W杯)ロシア」の最終登録メンバーの締め切りは6月4日。その前に行われる代表戦はこの2試合と5月30日に行われるガーナ代表戦の3試合。そろそろメンバーが絞り込まれる時期とあって、メンバー発表に注目が集まった。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「W杯前の最終的な合宿になる。1月から準備は始まっている。1次予選の相手の分析もしている。3チームともタイプの異なったタイプ。それぞれの試合で違った戦術を用意しなければいけない。下馬評では日本より強い3チームだろうと言われている。野心と勇敢さを持って強敵に向かっていかなければいけない。本大会はいろいろなことが起こる。常に下馬評通りの結果にはならない。強いと言われたチームが1位と2位になるとは限らない。しかし相手がチャンスをプレゼントをしてくれると期待してはいけない。我々がつかみにいかなければいけない。W杯の本大会は誰もプレゼントはくれない。3年、日本にいるが、このチームに勝つ文化を植え付けてきた。日本人は勤勉性と規律はすでに持っていた。ただ戦術とフィジカルはトップの準備をしておかなければいけない。さらにメンタルもかなり準備していかなければいけない。本大会で我々が一番弱いという姿をさらしてはいけない。日本が希望を起こすと信じている。そのための選手を選ぼうと思う。本大会まで5試合。マリはセネガルに似ている。ウクライナはポーランドに似ている。本大会のような強い気持ちを持ってこの2試合に臨まなければいけない」などと挨拶した。

スクリーンには本田の名前が映し出された

FWの選出基準は「まず得点を取る、もしくは取らせること」
 そして選手発表に移る。

 昨年9月のサウジアラビア戦を最後に代表から外れていたFWの本田圭佑が代表復帰を果たした。ハリルホジッチ監督は本田について「もちろんずっと追跡は続けてきた。このチャンスをつかんでほしいと思っている。単純に良いプレーをしてほしい。あとは自分の力を出し切ってほしい」などと話した。

 ポルトガル一部リーグのポルティモネンセSCの中島が初選出となった。中島については「本当にたくさん試合に出ている。点も取っているしアシストも多い。ドリブルで爆発的なスピードを持っているから、1vs1で振り切れる。こういう日本人選手は今まではなかなかいなかったから大事な選手になると思う。それを日本代表でも見せてくれればいいのだが、それができるかどうかは見てみなければいけない」などと期待と不安を話した。

 この2人を含めFWの選出基準については「まず得点を取る、もしくは取らせること」とした。そして「W杯では1試合に10回もチャンスはない。2~3回のチャンスで1~2点を取らなければいけない。そういう難しい中で、得点を取ることができる選手を探している」と話した。

監督は会見で何度も浅野と井手口の名をあげたが…

最終メンバーについては「1年前に良かったから呼べるというわけではない」
 センターフォワードについて小林、杉本、大迫を選出。この3人については「素晴らしいヘディングを持っている。W杯本大会でもこれは重要になってくる。W杯ではフリーキックから決定的な状況を作り出すこともある」と話した。今シーズン、所属するレスターで6得点を挙げ、日本代表で50ゴールを決めている岡崎慎司は選に漏れた。

 また会見中、ハリルホジッチ監督の口からは何度も浅野と井手口の名前が出た。2人については「浅野とか井手口は私にとっては悲しい出来事。最終予選のオーストラリア戦ではヒーローであった2人だが、現在の状況では(彼らを招集することは)難しい。この状況が続けば本大会でもリストに入らないこともある」と話した。

 そしてW杯の最終登録メンバー発表については「5月30日のガーナ戦の翌日になる」としたうえで改めて「1年前に良かったから呼べるというわけではない。その時に良い選手でなければいけない」などと話した。

【日本代表欧州遠征メンバー】
〈GK〉
川島永嗣(FCメス/フランス)
東口順昭(ガンバ大阪)
中村航輔(柏レイソル)
〈DF〉
長友佑都(ガラタサライ/トルコ)
槙野智章(浦和レッズ)
森重真人(FC東京)
宇賀神友弥(浦和レッズ)
酒井宏樹(マルセイユ/フランス)
車屋紳太郎(川崎フロンターレ)
昌子源(鹿島アントラーズ)
遠藤航(浦和レッズ)
植田直通(鹿島アントラーズ)
〈MF〉
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
山口蛍(セレッソ大阪)
森岡亮太(アンデルレヒト/ベルギー)
柴崎岳(ヘタフェ/スペイン)
大島僚太(川崎フロンターレ)
三竿健斗(鹿島アントラーズ)
〈FW〉
本田圭佑(パチューカ/メキシコ)
小林悠(川崎フロンターレ)
大迫勇也(ケルン/ドイツ)
原口元気(デュッセルドルフ/ドイツ)
宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)
杉本健勇(セレッソ大阪)
久保裕也(ヘント/ベルギー)
中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)※初選出