フレッシュに出会う厳選MUSIC 5選


『泣きたいくらい』大原櫻子

 女優そしてアーティストとしてセンセーショナルなデビューを果たしてから、今年の年末で満5周年を迎える大原櫻子の最新シングル。表題曲は、恋人たちのラブソングで、「すずだけだよ」のキメフレーズが胸キュンな資生堂「SEA BREEZE」のCMソングとしておなじみ。「泣きたいくらい」大好きだと募っていく気持ちを、さわやかなメロディーと曲調、そして心地よいリズムに乗せて、ていねいに綴っている。カップリングの「遠くまで」は大切な人を支えたいといった決意、ともに歩いていこうという芯のある曲。新しい出発の季節にぴったりなシングルだ。

[J-POP SINGLE]ビクターエンタテインメント 4月25日(水)発売 初回限定盤A(CD+DVD)1500円、初回限定盤B(CD+DVD)1500円、通常盤1200円(すべて税別)


『12』SLOAN

 カナダのトロントをベースに活動するパワーポップバンド、SLOAN(スローン)の最新作。バンド史上最高のチャートアクションを見せた前作『Commonwealth(コモンウェルス)』はメンバー全員がソングライティングを行うというバンドの特長を生かしてそれぞれが楽曲制作をしたが、今作ではコラボレーションしての楽曲制作になったよう。アルバムは全体的に明るくてポップな仕上がり。アップテンポでキャッチーなナンバー、離れていった大切な人への想いを綴った少しダークな曲も含めて、どの曲もメロディーが美しく、歌声もエモーショナル。結成から30年にも手が届きそうというキャリアに裏打ちされたパワーポップは聴きごたえあり。

[J-POP SINGLE]ビッグ・ナッシング / ウルトラ・ヴァイヴ 4月11日(水)発売 2200円(税別)


『分離派の夏』小袋成彬

 作・編曲家でプロデューサーの小袋成彬のソロデビュー作。彼の名前が広く知られるきっかけとなったのは宇多田ヒカルのアルバム『Fantôme』の収録曲「ともだち」でゲストボーカリストに招かれたこと。そして本作の制作にあたり、小袋が宇多田をプロデューサーに招いた。アルバムは一篇の小説のようで、収録された14の楽曲それぞれが物語を語っているような感覚の作品。たくさんの伏線が張られた重厚なストーリーに思えたり、日々の生活や思いを切り取ったエッセイのように思えたり。いま最も聴いておきたいアーティストの1人。

[J-POP SINGLE]エピックレコードジャパン 4月25日(水)発売 2778円(税別)


『The Much Much How How and I』Cosmo Sheldrake

 ロックバンドのくるりがキュレーションするイベント「京都音楽博覧会」で初来日したことで話題を集めた、英ロンドンを拠点に活動するプロデューサーでマルチインストゥルメンタリストのCosmo Sheldrake(コスモ・シェルドレイク)がデビュー作を完成させた。おもちゃ箱というよりも、博物館もしくは古い百科辞典のような作品で、ティム・バートン的なおどろおどろしさも。収録曲「Egg and Soldiers」は、本人によれば「自信過剰や先見の明のなさに潜む落とし穴についての曲」だそう。全14曲を収録。

[J-POP SINGLE]Transgressive / Hostess 発売中 2400円(税別